特殊耐久サバイバル部門閉幕 その03
特殊耐久サバイバル部門閉幕 その03
イベントを得て手に入れた星樹の枝、それはアイスプルの理を取り込み成長する。
うちはまだ、職業云々で住民から間借りをする微妙な理しか無いんだけどな……。
「──そして、それとは別でこれか」
それは、『プログレス:ミラーリング』により生成された二つの指輪。
そこには最後の戦いで手に入れた、二人の逸脱者の強力無比な力が複製されている。
「さすがは高純度の鏡を触媒にした指輪。こればかりは、本人よりも凄い自信があるよ」
発現者は獣人王国の娘さん。
そんな彼女の『ミラーリング』は、鏡を触媒とした指輪を生み出し、そこに他者の複製した[ステータス]を封じることができる。
その指輪は、触媒とした鏡の質に応じて封じた[ステータス]を保存できる。
質が良ければより長く、より劣化させることなく……が、流通する鏡の質は低い。
無論、こちらのファンタジー要素と現代人が持ち込んだ科学技術やらが交差し、結構いいものはできている……それでも、まだ上があると俺は分かっていた。
「今回のイベントまで知らなかったけど、そういえば一度取引で鏡が欲しいって言われたのはそのためだったんだな……うん、今度から定期的に送っておくとしよう」
さて、話を戻そう。
そんなこんなで、イベントで複製した情報はバッチリ指輪の中に。
無論、さすがに俺も反射率100%の鏡など作れない……精々99%である。
そして、いつかは使えなくなる──ので、その対策をしておかないと。
「インストール、『リバースリバーシ』」
その手に乗るのは、四枚の石。
それらは円盤状に磨かれており、表と裏で白と黒に塗り分けられている。
俺は指輪をそれぞれ黒の面を向けた石の上に配置、そしてそれらを白い面を向けた石で挟み込むように置くことで──準備完了。
「“リバースリペア”」
すると、挟み込まれていた黒の石が勝手にひっくり返り──反転、白い面を向ける。
そして、指輪にも光が注がれ……鑑定スキルを使い、その変化を確認してみると──
「……よし、使って消耗した分は回復しているな。さすがに、不壊にするってのはまだ見つかって無いんだよなー」
この作業を無限に繰り返していれば、理論上指輪が耐久値を失い消えることはない。
まあ予想外のハプニングもあるだろうし、ずっと頼り切りとはいかないのだけれど。
だからこそ、アイテムが壊れないようにする何かが欲しいのだが……それはまだ無い。
不壊の性質もまた、本来は不死と同じくらいありえないものなので。
いやまあ、星具やら神器なんて激レア品には割と備わっているけども。
持っているからこそ、本来の価値観に伴うありがたみが失わていくのかもな。