特殊耐久サバイバル部門閉幕 その09
特殊耐久サバイバル部門閉幕 その09
やっぱり瑠璃は瑠璃だった、そう確信する俺たち三人。
集合は迅速に、俺のやったことに呆れつつも話は最終決戦へ──
「えっと、『騎士王』さんたちが居なくなった後の話をすればいいのよね? やることについてはあの人……ジンリ君が出したアイデアで動いたわ」
「ジンリさんって本当凄いよね、あんなにたくさんの人を纏め上げてるんだから」
「……お父さんって、本当にジンリさんより上の立場だったの? ゲームの中でだけど」
「…………お飾りの、だけどね」
現実でも会社のトップに君臨し、がっちりというか億万長者レベルで稼いでいるような頭脳明晰なカリスマエリートなジンリ。
はっきり言って、人として勝てる点は無いと分からされる男だ。
……まあ、何でもできるから、俺みたいなヤツをお飾りに楽しんでいたんだろうが。
「あいつのことはまた今度にしてくれ。それで、空間の魔獣とはどう戦ったんだ?」
「──ごり押しよ」
「……ん?」
おかしいな、アイツのことだから一部の隙も無い策略でも用意してると思ったんだが。
念のため翔と舞の方を確認してみる……返答は、首を縦に振るというモノ。
「とはいっても、タイミングは図ってよ。一部の人が特攻している間に、情報収集を得意としている人が解析、それを実証しての繰り返し。もちろん、全員が聞いたわけじゃないけど、お陰で即死技も回避していたわね」
「そ、そうか……てっきり全員でゾンビ突貫とかそんな感じかと。蘇生があればできそうだし」
「さすがにそれじゃあ、倒せなかったわ。鍵は中立地帯で獲れた対魔獣用のアイテム。アレを組み合わせると、攻撃を封じたり逆に大ダメージを与えることができたの!」
「ほうほう、ギミックがあったわけだ……そういえば、だからあの領域には他の場所を模した空間が用意されていたのか」
俺が把握していたのは魔獣の領域を再現した場所だけだったが、逸脱した連中と戦った空間同様に、裏切り者たちにも開示せずに秘匿して保管していたらしい。
わざわざ弱点となるモノを用意していたという話だが、まあこれも取り決めなのか。
目ざとい連中がそれを発見し報告、すぐに回収されてアイテムが完成──反撃開始。
「翔のパーティーもそのアイテムを使わせてもらっていたわね」
「父さん繋がりだと思ったけど、俺の実力を評価してるって言ってくれて……って、どういう表情なの、その顔?」
「…………複雑な親心だよ」
瑠璃は後方支援、舞は遊撃を担当し、翔は少量確保できたアイテムを使用した少数精鋭として魔獣に挑んだ。
そして、結末として魔獣の討伐は果たされたわけだな。
そして、その場に居なかった俺は知る由もなかった出来事が明らかになる。