違法侵入者 その14
違法侵入者 その14
依頼主である『千変』と『万化』に達成を報告し終え、向かった先は情報屋であるタクマの居住地。
依頼の対象であり、休人の犯罪者クランとして有名な『DDD』の情報、その詳細や他の厄介な連中などについて聞いておこうと考えたためだ。
「まず大前提なんだが……『DDD』は、犯罪者の中でも対人というか殺人特化の集団だな。ツクル、どう思う?」
「どう思って言われてもな…………わざわざ括るってことは、他にもあるのか?」
「そういうことだ。少なくとも、AからEまでの組織があるぞ」
「で、それぞれで担当分野が違うと」
何というか、犯罪集団でもそういう組織分けはされているんだな。
まあ、リスクの分散やら情報や戦力の取り分けなど、いろいろとあるのだろう。
「一番強いのはどこなんだ?」
「一概に決めつけるのは無理なんだよな。まあ、戦闘力で言うなら『AAA』だ。ここのオーナーが全部を統括しているし」
「…………実はその裏でジンリが、みたいなオチは無いよな?」
「ああ……俺もその辺はきっちり探ったし、本人にも確認した。少なくとも、当人はまったく無関係だ」
これ、裏で関わっているの確定だな。
クランの所属は一つ限りなので、それは無いことだけは間違いないものの、自身の配下か関係者を潜入させているに違いない。
「『AAA』のオーナーが、それぞれ信頼できるヤツをサブオーナーにして運営しているらしいな。やっている犯罪は『DDD』と違い特定はできないが、強いて言うなら……大犯罪をメインにしているぞ」
「大犯罪ねぇ。要人の暗殺とかか?」
「それもあるな。『DDD』と比べれば、対象の質が高いんだよ。たとえば、原人の最上位職の持ち主とか。殺せばそれだけで、枠が一つ空くからって狙う連中がいるんだよ」
「……それで就けなかったら、笑いものになるんだよな」
一部の最上位職は、当人の適性無くして就くことができない。
就く人数に制限がある最上位職だが、空けば絶対に就けるという保障は無いのだ。
「他にも国宝の奪取や禁足地への侵入、あとは…………アレだな、聖獣殺し。別の国が依頼をして、国の守護獣と崇められていたそんな個体を殺しているな」
「何というか、EHOをエンジョイしているみたいだな。現実でやったら、確実に厳重な処罰だろうよ」
「どいつもこいつも最上位職を持っているみたいだし、オーナーについては極級の方だって情報もある。『プログレス』もかなりヤバいらしいぞ」
「ふーん……まあ、その調子でどんどん成長してくれればいいよ」
「凄い黒幕感だな、おい。とにかく、そんな『AAA』が表向き一番ヤバい。そして、その次にヤバいのが──『EEE』だ」
「……『BBB』じゃなくて?」
いきなり順番が飛んだんだが、どうやらアルファベット順で強さが決まっているわけでは無いようで……説明はまだ続いていく。