違法侵入者 その24
違法侵入者 その24
非合法クラン『AAA』の四人VS俺と世界守護術式“ 災星護界 ターディナ ”の亀型使い魔たち。
俺と クランオーナー カルマ による話し合いは終わり、争うことになった。
「……もう少し、お話できませんか?」
だがそんな中、カルマから持ち掛けられたそれはこちらとしても好都合なもの。
まだ違和感を覚えるカルマの振る舞い、その正体が分かるかもしれない。
「他の方々は戦っておりますが?」
「……えっと、だからこそ、ですかね?」
「何か事情があるようで……まあ、問題ありませんよ──エクリ」
「へっ?」
エクリは後方支援を担当しており、かつて休人たちをこの都市に招いたときと同様、影の操作で住民の回収や今回のような隔離をしてくれている。
「影の空間、ついでに上の状況を把握できるモニターです。しばらくは、ここに居れば外部との連絡は付きません。さて、お話を聞かせてもらいましょうか」
「……えっと。まず、観光というのは本当でした。少なくとも、私にとっては」
「…………知ってますか? 本人がそのつもりで来ても、それが麻薬の密売に利用されるなんて話が過去にはあったそうですよ?」
「そう、ですよね……すみません、主体性が無いとはよく言われます。みんながやりたいと言ったので、私にはそれを否定することができませんでした」
何とも、悪の犯罪組織を率いる総大将とは思えない発言だ。
……ある意味、創作物などの勘違い系というジャンルならば、ピッタリな気がするが。
チラリとモニターを確認した。
亀たちが対人最大レベルで迎撃に動き、それでもなお倒せない休人たちの姿がそこにはあった……強い、というか上手い戦い方だ。
ただスキルや技を使うのではなく、どこから放つかや何と組み合わせるかが考えられており、亀たちの特殊能力である三種の封印の影響下に入らない振る舞いができている。
「まあ、貴方の主張は受け取りましょう。ですが、貴方が止めようと言えば彼らは止まってくれるのですか?」
「……ダメ、ですか?」
「私に聞かれても仕方ありませんよ。被害らしい被害は出ていませんので、不法侵入の分だけ罪を償ってもらえれば、とりあえずそれで良しとすることはできますよ……今のままであれば、ですがね」
彼らの情報は『SEBAS』が解析中だ。
所持している『プログレス』から 個人 ステータス 情報が抜かれ、それらは“災星護界”に反映され 動きが修正 アップデート されていく。
アイスプルに攻め入る、というのはつまりそういうことなのだ。
だんだんと、三人の動きは読まれ苦戦していく……決着の前に、カルマは何を選ぶか。