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錬金チャレンジ その26

転生して進化したら最強になって無双します — novelba.com · All chapters

錬金チャレンジ その26

決着がつき、勝者は肯定派。

スキルレベルの向上により、武技が使えるようになったからだ。

その一撃によって倒された否定派の人造人間、そこから飛び出した憑依していた死霊。

──それを穿つように、『忌創展概』は神聖術式を放った。

「『禁忌実証No.134:模倣神技』、神聖術式の仕組みを検証して確立できたよ。これを実証している間、ボクの使うすべての魔力現象は擬似的に神気を帯びることになる」

「……これ、盛大にお披露目して大丈夫なものでしたか?」

「ははっ、神罰なんてくだらないよ」

「…………」

どういった意味なのか、あえて問わない方がいいのかもしれない。

彼女の権能は禁忌を犯そうと、その罰則が適応されないというイカれたもの。

どうやら『プログレス』経由で広まった神聖術式を、彼女なりに再現したようだ。

どの神でもない、彼女自身が神に成り代わるという、神をも恐れれぬ所業なんだがな。

「さて、やりたいことも終わったしそろそろボクは帰らせてもらうよ。いやー、ある程度育った死霊が、偶然ここに現れるなんてボクは恵まれているねー」

「……あまり、やり過ぎないでくださいね」

「まあまあ、お詫びをする気はまったく無いけど、彼らには少しぐらい思うところがあってね。君たちのその試みは、決して正しくは無かった──だがそれは、間違いなく意味のある行いだったとね」

「『忌創展概』さん……」

「擬似的な魂を錬成し、定着させることで人造人間とする錬成陣がこれからは正しいものとされるのだろう。そして、君たちの作った人造人間は禁忌だと──だがそれを、ボクは否定しないよ」

そう言って、指を鳴らす『忌創展概』。

周囲に彼女の権能が行き届き、内部に限りいかなる禁忌であろうとこれから為すすべてが許容される。

そんな中で、彼女が行うのは──亜空間からの人造人間の取り出し。

そして、指輪に封じていた高位の死霊の召喚──及び人造人間への定着。

「端的に言うと、君たちはまだ生温かったんだよ。やるなら徹底的に、あらゆるものに権利なんて与えるべきじゃなかったんだ」

人造人間は魔物の素材をも組み込み、所々が異形の要素をチラつかせている。

死霊の方は霊力の鎖で束縛され、命令以外の動きがまったくできない形になっていた。

定着した死霊は心臓部分に埋め込まれた装置に封じられ、動かすための動力源に。

それを燃料に人造人間は起動──無機質、何も映さない漆黒の瞳が開かれた。

「『禁忌実証No.52:屍造人形』、素材回収用に適当に作ったことのある人造人間だよ。まあ、細かいことはできないから、それ以外の用途には向いていないんだけどね」

「これはこれは……強いですね」

「竜でも倒せるからね。コスト度外視、何より禁忌に触れているからあまり表に出さないよう言明されてしまってね。まあ、これは彼らへの褒美さ。手慰みレベルでも、これぐらいならできるわけだからね」

「…………大丈夫ですかね?」

「まっ、ボクがするのはここまでさ。ここから諦めて肯定派に合流するか、更なる禁忌を突き詰めるかは彼ら次第──じゃあ、ボクはもう帰るね。それじゃあ、解散っと」

本当に大丈夫かね……彼らだけでなく、生産世界の意思も含め。

でも呆然としている会場中の中で、否定派のごく一部がギラギラとした目をしていた。

何ともやりたい放題な『忌創展概』は、今回の催しを根本的な部分から台無しにしてから──この場から居なくなる。