ムー襲来イベント前篇 その09
ムー襲来イベント前篇 その09
イベント的に、迷い込んだ者たちを助けると逸脱した連中の動きが早まると推察。
まあ、出陣の障害や懸念が無くなるわけなので、ある意味当然なんだけどな。
それらを調べるために隠れ里を巡っている間に、事態は進展していたようで。
ムー世界特有のエネルギー、陽素について情報が開示されたのだ。
「現物が無いからな……迷い込んでヤツはそれっぽい物を持っていないみたいだし」
アイテムの製造にも陽素は使われているようだが、一般人に与えられるような代物には陽素は残留せず、他の世界同様に特殊な性能など持たないただのアイテムとなる。
だが軍やお姫様が持っているものならば、必ず陽具──ある程度陽素を保有した特殊な品となるだろう。
ドローンで遠くから観測はしているが、近づいたらバレるため接触はできない。
すでに隠れ里は巡り終わったし、やることもない……動き始めるべきか。
「『SEBAS』、いちおう他に迷い人が居ないかの捜索を。まあ、すでに救出されているか……手遅れだとは思うが」
《畏まりました》
「俺はそうだな…………よし、戦闘の方に行こうか。後腐れなく壊せるし、数も結構揃っているだろうしな」
ついでに言うと、生産職の多くが向かうお姫様の方に俺が行くとな……。
自分で言うのもアレだが、:DIY:を使うと一瞬で向こうの問題が解決してしまう。
それでは興醒めというヤツだろう。
力を合わせ、未知の技術に辿り着く……その邪魔をするのはさすがにな。
「問題は陽素のバリアか……うーん、何かいい方法無いかな?」
確実な方法は『プログレス』、だがいろんなことができるのに、わざわざ個人限定のモノで突破するのもつまらない……強行突破、してみようか。
◆ □ ◆ □ ◆
イベント世界 海岸 防衛線
現状、判明しているバリアの突破方法は大きく分けて三つ。
一つ、破壊効果で強行突破。
二つ、透過能力で潜り抜ける。
三つ、地道に削って堅実に壊す。
大半の者は三つ目を選び、周囲と協力しながら船に攻撃している。
だがバリアは自動的に回復するため、かなりの人員を動員しないとダメな状態。
しかも、陽素の情報開示後は軍も陽具を使いだして更に難易度が向上。
大多数は海岸に砦を築き上げ、そこからちまちま防衛をしているのが現在だ。
「好き勝手するワンマンな連中は、自由奔放に動き回っているみたいですね……ああ、また墜ちました」
一番船を墜としているのは、万能破壊効果の[壊天]と破壊時強化の『プログレス』を持つキーシ。
船もアイツを止めるために尽力しなければならなく、それゆえに砦も壊されていないというところだ。
まあ、俺もそういう感じで動いていればいいだろう……いちおう、一報入れておけば旨いことやってくれるだろうからな。