ムー襲来イベント前篇 その24
ムー襲来イベント前篇 その24
勝手に想像を続ける【太陽帝】の仕組み。
特級職という仮定が当たっていても、絶対無敵ではない……特に使用リソース云々で問題が生じるという結論に至った。
とはいえ、結局は一般人と超万能AIがほとんど何も知らない状態で語る仮設。
イベントが進み、それらの情報が開示されるまでは陽珠を調べることにした。
「──なるほど、次の段階に移行したか」
《どうやら、鍵の少女は動画の軍人が着任した戦艦に居たようですね》
「どうやって世界を渡っていたのかと不思議に思っていたけど、まさかそんなシンプルな方法だとは思わなかった……カプセルに押し込めた鍵の子から、無理やり権限を得て誰でも通れるようにしたのか」
俺自身がそうである通り、鍵の少女たちが世界の渡航を許可するためには条件が要る。
だがそれをムー世界の技術により、誰でも渡航できるようにしたわけだ。
そこだけ聞けば、とても凄いことだと思うのだが……鍵の少女の扱いがな。
カプセルに入れられている状態が、果たして彼女の本意なのかどうか。
──といった情報が、[掲示板]から公表された。
どうやら突撃したメンバーの一人が、随時投稿していたようだ。
「で、今は少女も救出された。そのタイミングでお姫様も動いていて、浮かんで軍艦まで突っ込んできたうえ、少女と休人を何人か連れて脱出──そして、そのタイミングでギリギリ送られてきた援軍」
何としても奪取したかったのだろう、お姫様が逃げたその瞬間にはイベント世界の空に罅が入り、そこからイベント開始時同様に大量の軍艦がやって来た。
もう終わりかと誰もが思った、そんな瞬間である──逸脱した連中が現れたのは。
《星同士でタイミングは見計らっていたのでしょう。休人のみで対応可能な限界を迎えた際のみ、彼らが出陣することは》
「まあ、まだやれたのに……みたいな苦情が出るのは間違いないからな。実際、あのタイミングで出たお陰か、そこまで文句は出てこなかったそうだが」
それでも数件は[掲示板]に投稿され、他の連中に無視されていたらしい。
ともあれ、以降は逸脱した連中が権能を振るいサクッと軍艦を撤退させた。
結果、お姫様たちは再びその場に戻り、自分たちの事情を説明。
──そして、鍵の少女の目覚めと共に、休人たちにムー世界へ来るよう嘆願した。
「これがイベントの後半戦、ってことか……どうしてこんなことが起きたのか、それを知りどうするかを休人たちに委ねたわけだ」
《力を使い果たし、少女が目覚めるには時間が掛かるとのこと……イベントの期間を分けるには、ちょうどよいのでしょう》
ここで蘇生薬やら万能薬、それも希釈していないヤツを持っていったら何か変わるか?
……まあ、流出すると不味いし、やらないけどさ。