巧天の試練 その01
巧天の試練 その01
イベント世界 闘技島 特殊空間
さっそく生産の『天』である、『巧天』の試練に挑むことに。
お題は規格外のアイテム製作、ただし俺はそこに『:DIY:無し』が入ってしまう。
無限に等しい能力値による、チート的な生産はできないわけだ。
まあ、知識的な面での補助は全然できるので構わないのだが…………うん、たぶん。
「ここが……試練の舞台か。何も無いな」
毎度お馴染み、真っ白な空間。
非現実性が半端ないその場所こそ、試練を行う場所として、規定時刻に俺が転送されてきた舞台だ。
例のことながら、回線が絶たれてしまうことを避けるため『セバスチャン』を先んじてインストールの来訪。
そのため、この場でも『SEBAS』の補助を受けながら作業を行える。
……実際、外部との連絡は一定時間できなくなるとルールに書かれていたからな。
《旦那様、UIをご確認ください》
「なんか光ってるな…………なるほど、生産環境で困ることは無いみたいだな」
画面には、必要な物を入力する欄が。
そこに何か書けば、それが用意されてこの場に出現するらしい。
試しに『鍛冶場』と入力してみると、いくつかイメージ画像が出てくる。
俺が普段使っている物や、これまで使ったことのある設備などが並んでいた。
「運営が凄いチート補正を付けた設備を貸してくれる、なんてことは無いわけだ……それでも、:DIY:込みで造ったこれを使えるのは大助かりだな」
再度入力欄に戻り、異なるキーワードを入力して設備を選択。
現れたのは機械仕掛けの巨大な装置、機械箱庭を参考に造り上げた生産設備だ。
あの世界では武器の製造など、かなりオートメーション化が進んでいた。
逆に『機士』用のワンオフ武器を作るための、特別な工場なども存在している。
あちらでやらかしていた時、吸い上げた情報の中にはそういったものも含まれていた。
……こう、機械で作る古代の武器的なアレに憧れて、工夫を凝らして造っていたのだ。
「『マギタリアファブリク』、これなら例の物を造れるだろう。『SEBAS』、設計図の方を頼む」
《畏まりました──アクセス成功、旦那様の視界に表示します》
「改めて、バカみたいに材料を使うとんでもアイテムになりそうだな。これを:DIY:無しで……できるだろうか?」
《旦那様であれば、必ずや》
何でもは出してくれないこの場において、持ち込みのアイテムが重要となる。
今回、理論上誰でも創れるということがポイントだったのか遺製素材は使えない。
逆に言えば、そうではないものならどんな貴重品でも素材として使える。
──無尽蔵のエネルギーを生み出すアイテムを、最近手に入れたばっかりなんだよな。