RSプロジェクト開始 その05
RSプロジェクト開始 その05
招いていたムー世界の王族二人に、ドライバーの動力源である陽鉱石と陰鉱石を見せてみた──先んじて【太陽帝】が確認した際に教えてくれた通り、いい反応をしてくれた。
「まあ、この陽鉱石と陰鉱石がそれぞれの効果を出して、ドライバーにエネルギーが充填されていく。それをさっきの装置に差せば、しばらくの間稼働するわけだ」
「稼働時間と充填に必要な時間、あとは使用限界などは分かっているかな?」
「フル充填なら三十分ぐらいか……で、充填はだいたい一日必要になる。ただし、これは陽鉱石の場合。陽石を使うなら、二倍以上の稼働と二分の一の充填にはなるだろう」
「長期的な運用はできないと……大規模な戦闘という点で観れば不十分かもしれないね。でも、そうじゃないんだろう?」
「あくまで、無くなるのはバッテリーだ。装備が壊れるわけでもない、無くなったなら補充すればいい。エテーテルドライバー自体の量産も、順調に進んでいるさ」
中核部分である陽鉱石、陰鉱石は現在アイスプルで採掘可能な代物となっている。
時間経過で鉱脈は回復するので、人形たちが定期的に採掘を行ってくれていた。
二つも三つもドライバーを買ってくれるかは不明だが、それだけ用意しておけば補充に関する問題も無くなる。
あとは上手いことを彼らの賛同を得て、各星々にばら撒くだけだ。
冒険世界は問題無し、魔導世界も……まあ何とかなるか、そしてイベント世界も良し。
「……『忌創展概』、お前さんはどう思ったか聞かせてくれるか?」
「ふむ……あまり面白くはなさそうだね。先に聞いたRSプログラムには大変興味深いものを感じ取れたのだが、どうにも凡人向けという印象しかこちらからは汲み取れない」
「パワードスーツやら、最近人気の人造人間に着せるとか、いろいろ用途はあるぞ?」
「だからこそだね。予め決められた通り、敷かれた道のまま歩いている印象がある。もう少し、面白くならないのかい?」
愉快犯、禁忌を合法とし好き放題している『星宝級職人』はさすがの一言。
ごり押しすれば、それはそれで生産世界での許可も得られそうだが……仕方ないか。
「むしろボクとしては、この二人が生み出すという陽石に興味があるね。半永久機関、光だけでそれを可能とする力の根幹、それを突き詰めていけば──」
「RSプログラムは休人のみに与える、これは危険性を看過できない以上絶対だ。だがしかし、これには基となるモノがあり、理論に基づく仕組みがある……と言ったら?」
「…………ふむ、内容次第かな?」
「まあ、これについては後程。話がイイ感じに纏まったら説明しよう」
「わざわざそれを、あからさまに口にするかい? ハァ……もともと了承自体はするつもりだったんだ、これ以上は控えておくよ」
渋々、といった様相で『忌創展概』はそう語る。
隠しきれないそのニヤつきに、王族二人はドン引きしているけどな。