新機プロジェクト その26
新機プロジェクト その26
邪神の使徒(仮)たちが、『軌謀神算機』のアクセスキーを求めてやって来た。
大部分は逸脱した連中が対応しているものの、ごく一部が大陸内まで侵入してくる。
その迎撃については、暇をしていた休人たちを駆り出しているので問題ない。
──だがそれだけでは足りない、ので俺も冷やかし感覚で出撃しよう。
「攻撃が全然効かねぇ!?」「俺のは普通に通じてるけど!?」「……分かった、これロジ武器じゃねぇと通らねぇんだ!」「えっ、先生ってこういうの予期してたの!?」
彼らは懸命に戦っている……が、邪神の使徒たちに有用なダメージはあまり出せない。
それもそのはず、彼らには特定の条件を満たしていないとほぼ攻撃が通らないのだ。
まあ、九割カットぐらいなので、絶対に倒せないというわけではない。
……ただし、相手は共通して自動再生持ちなので難易度は極めて高いが。
「──偶然の産物ではありますが、こうして喜んでもらえるとこちらとしても幸いでしたね。まさか、理外の力が彼らにも通用するのは想定外でした」
莫大なエネルギーを生み出すため、複数の星の理を組み込んだ規格外エテーテルドライバーだが、その劣化版である共通規格の方にも似通った性質が宿っていた。
理を混ぜ合わせ、ドライバー内でのみ通用する新たな理。
そしてそれを運用する者たちもまた、一時的にその法則下に入る。
だからだろう、単純な攻防には何ら意味を発揮しない代わりに、その理は異物を拒むためのシステムに牙を剥いた──すなわち、特殊防御に対する特攻効果!
まあ、あくまで出力が許す限りでしか使えないうえ、本体とも呼ぶべき存在にはまったく通用しないんだが……それでも、現状での効果は絶大だ。
「私もまた、彼ら同様に戦うことができるエテーテルドライバーを保有している。あの時から、できることも増えました──出番ですよ[機源]、[月兎]」
共通規格のロジカルシリーズは動力源と専用の強化装甲、そして武器と特殊機構用のサポート機で構成されている。
俺の扱う規格外シリーズもまた、その構成自体は変わらない。
──ただほんの少しばかり、出力が狂っているだけだ。
《[機源]、及び[月兎]との接続完了。武器種の選択を》
「そうだな……剣を」
《畏まりました。規格外ロジカルWシリーズTypeソード、[冒剣]を転送します》
「接続開始。行くぞ、装着!」
ノリノリで装備を変更していき、握り締めるのは機械仕掛けの星剣。
……誰もが目を向けるほどに、強烈な圧をその場に知らしめソレは現れた。