死天の試練初回 その01
死天の試練初回 その01
イベント世界 闘技島
休人犯罪者サンシシチ、かつて存在した古きゲームを再現した『プログレス:ガーディニアン』を用い、魔導世界に花畑を生み出しているようだ。
同様に、『プログレス』によってとんでもルールを適用される人は多い。
これは休人だけじゃなく、原人たちにも稀に発現するんだよな。
「まあ、それはさておき──どんどん証に替えて以降じゃないか」
いろいろとあった機械大陸。
その少し前、俺が行っていた『天』を冠する[称号]を返納する試練。
代わりに非装備でも使える便利なアイテムが欲しいので、少しずつやる予定だった。
先の件で試練も単純では無いと分かったので、きちんと準備を済ませている。
「今回は、『死天』に行こう。何というか、後回しにしちゃいけない気がしてきたから」
《……それは、たしかにそうですね》
「『巧天』は:DIY:のごり押しで何とかするつもりだったから選んだけど、本当ならこっちが先の方が良かったんだよな……まあ使えなかったし、似た感じで縛りが設けられそうな気はするんだけど」
残る『天』は死・冒・統。
中でも俺がよく使う『死天』は、死亡要因に応じたアイテムが生成されるぶっ壊れ……まあ、これはかつての仕様だな。
さすがにぶっ壊れが過ぎたからか、ある時から性能に修正が入っている。
性能自体はそのままなものの、同じ死因で生み出せるアイテムに制限が付けられた。
かつてやっていた、死因でできたアイテムの使用で死に、アイテムを精錬……なんてことも今はできない。
普段使いもできず、すでに生み出したモノはアイスプルの奥深くで研究用に残してあるぐらいだが……幻想大陸を冠した遺失世界での死因など、増やしたい時もあるんだよ。
「……さて、そろそろ現実に目を向けるとしようか」
《はい》
「『SEBAS』、俺たちはもう試練に挑む申請を済ませた。そして、その内容も開示されたわけだ……なあ、なんて書いてある? 何だかんだすぐにクリアできそうな、簡単な内容が書いてあるんだよな?」
《……『これまでに生成した死因の種類、数に応じた敵性ユニットを突破』です。撃破でも討伐でもなく、突破することが達成条件となっているようです》
規格外アイテムを作る、それもまた常識から外れた代物を作るという『巧天』──生産職が挑む高難易度の試練だった。
では、『死天』はどうなのか?
死が冠するモノを職業で割り振ることはできないが、あえて無理に表現するならば生きるために抗うべき事象、なのだろう。
そして、試練はそれを突破することを条件としてきた。
死を乗り越え、生を勝ち得た先に証を手に入れることができると。
普通ならまあ、頑張れるのだろう。
アイテム生成数にも制限が生まれ、長期的に保有して大量に生み出していなければ、そこまで敵性ユニットも出ないだろうし。
……ではそうではない、死にまくった結果膨大な数と種類の死を経験した俺ならば?
数えるのも億劫なぐらいに、膨大な数の死が俺の試練突破を阻むのだろう。