死天の試練二回目 その02
死天の試練二回目 その02
武具、そして魔術の使用。
ただ闇雲に死に抗うことを止めた俺は、自らを『SEBAS』に操作させての再挑戦を始めた。
「もう一回、“器施壊逝”&“必射的中”」
自壊前提の限界突破、それは『騎士王』のスペックを模倣するための術式。
凡人が天才の素養に、ほんの一瞬でも届くためには命すら代償としなければならない。
原人では使えない、何度死んでも万全な状態で復活できる休人だからできること。
才能を強化している一瞬に、投擲を行うことで狙った場所に必ず当てられる。
「一回に付き、七体は減らせていけるな……いやでも、全然果てが無いぞこれ」
目減りするほどの成果が……とはさすがに思っていなかったものの、どれだけメスで敵性ユニットを倒しても状況に変化が無い。
自壊による死で一体増えるものの、その代わりに倒せる敵性ユニットが七体。
差し引き六体分減らせているこの作戦を、すでに十回ほど繰り返している。
だというのに、何ら変わりのないこの場。
六十体削っても、そもそも蔓延っている数がそれ以上だからな……俺は普段から、本当に死にまくっているんだなぁと黄昏る。
「『SEBAS』、自壊個体と接触するとどうなるんだ?」
《肉体が自らの負荷に耐えられる、そのまま死亡します》
「つまり、今と変わらんな……どんどんこの感じで増やしていきたいんだが、なんか違和感があるな」
数が多過ぎるからこそ、分からない仕様。
それでも『SEBAS』に何度も体を委ねること数回……それが発覚する。
《旦那様、ご報告が》
「……悪いことか?」
《はい。おそらく数が減っておりません》
「同じ手段をやり続けるのはダメなのか」
数にして百体辺りから、『SEBAS』側で観測できる敵性ユニットの変化が止まっているらしい。
この作戦は俺としてもとてもやりやすかったのだが、もう使えなくなったようだ。
念のため、最後にもう一回試すが……結果は同じだったとのこと。
「なぜそうなったのか、その検証も要るか。一定数減らすと同じ手が通じなくなる、ってことでいいんだよな?」
《おそらくは。旦那様以降の『死天』に、そうした嵌め技のようなモノを取得している者に対する策なのでしょう》
「……なら俺の後にやってくれればいいのにな。まあ、そんなことを言っていても仕方が無い。運が良ければ、手順を一つ抜くだけで解決するかもしれん……どんどん試して、その間に数を減らしていくぞ」
《畏まりました》
今回の要素は[モルメス]、そして限界突破と命中補正の術式。
あとは『SEBAS』による操縦もか……今後のため、しっかり調べていこう。