死天の試練二回目 その05
死天の試練二回目 その05
非常に便利だった[モルメス]だったが、だからこそ使用禁止状態となってしまう。
他のアイテムも使いたいのだが、『死天』のアイテムには装備破壊効果付きもある。
なので規格外シリーズなども使えず、その敵性ユニットを倒すまで装備も十全には振るうことができない。
「それでも、できることはあるんだよな──使い捨てにするのは勿体ないが、大盤振る舞いと行きますか!」
これまでは出し渋っていた、大量のアイテムを解禁。
ただし、これらを適当に投げるだけではすぐに無効化扱いとなるだろう。
「『SEBAS』!」
《偽・武神プログラムを実行します──アイテムとの紐付けを行いました、旦那様の周囲の状況に合わせ最適な物が選ばれます》
俺でも使えるよう、仕込みを重ねた擬・武神流はこの場では用いない。
代わりにその基となった、『SEBAS』主導で行うプログラムで戦闘を開始。
「まずは……これか!」
何も無い場所で手を狭めれば、自然とそこに[インベントリ]からアイテムが出現して俺の手に収まる。
「──巨槌[星砕き]!」
ファンタジー重金属が注ぎ込まれ、一撃の火力に特化した特大ハンマー。
それを『SEBAS』が操作する反重力で無理やり持ち上げ、慣性を弄り振り下ろす。
周囲の敵性ユニットは、その衝撃で大半が吹き飛ばされる。
だが内包する死因からか、その場に残る敵性ユニットたちが俺に迫っていた。
「次──試作型星光銃剣」
使用後すぐに[インベントリ]に仕舞われるよう、計算された[星砕き]が消える。
同様に準備された銃剣が手に収まると、すぐさま引き金を引き光の弾丸を飛ばす。
それはショウのために作り上げた、『星光銃剣ソールナ』の試作版。
──それはつまり、光の弾丸を放つだけの武器では無いということ。
「切り替え、そして武技──“ 速風雷攻 クイッククラップ ”」
本来、人体のみでできるはずのない──風と雷を纏っての攻撃を可能とする武技。
それを扱う技量など持たないが、使えずとも使用のための資格だけは持っている。
疾風迅雷、その言葉を体現するような目まぐるしさで剣を振るう。
そしてそれが終わると同時、俺の視界は初期位置へと強制的に戻された。
「いやまあ、武技を使えばしょうがないか。今回減らせたのは?」
《五十体ほど。一度の挑戦で減らせる数としては、充分な物かと》
「[モルメス]が特別だったわけだ……そしてこの後は、また対策が進んでいくと」
《配置も変わっておりますので、まったく同じ戦術とはいきません》
なお、未だ数に変化は無い。
本当に試練が終わるのか分からなくなってくるんだが……悩んでいても仕方がない、できるだけ勢いで減らしていこう。