死天の試練数十回目 その14
死天の試練数十回目 その14
あらゆるものを貫くため、貫く対象を劣化させる……それが[追槍]の仕様。
それを何にでも通そうとした結果、出力やらリソースの関係で二回限定になったのだ。
なお、本家本元である神器の場合、神様パワーのごり押しとなっている。
同じ主神レベルの神器でも無い限り、文字通り神速で飛んでくる槍に貫かれるだろう。
《旦那様、間もなくお時間です》
「……もうそんな時間か。だがまあ、かなり数も減ったんじゃないか?」
やはり、一度に突破できる数が増えたのが時間短縮に繋がった。
一千数百万だった膨大な数も、今ではなんと数十万に……!
「なんだろう、感覚が麻痺しているだけで多いのは変わらない気がする」
《ですが、着実に進んでおります。ご安心ください、百体分であっても旦那様であれば突破可能なことは証明されています。堅実的に繰り返していけば……》
「クリアできる、と…………ふむ」
ここで思ったのは、どうして土壇場でルールの変更が成されたのかだ。
もちろん、俺が死に過ぎたせいで運営がテコ入れをした……という可能性もある。
「なあ、『SEBAS』。──────とかは、可能か?」
《…………可能です。しかし、それは──》
「そこはまあ、ある意味神頼みだな。ダメならダメで、『SEBAS』の言う通り堅実的にやればいいわけだしな。やるだけやってみてくれるか?」
《畏まりました》
俺はある提案を『SEBAS』にした。
それは堅実的とは反対の、軽挙で投機的な選択──それでも、それがもしも実現できたなら……そう考える。
「今回はここでお開きだな……次がどういう風になるにせよ、何か工夫が必要だな」
《今回の試練で敵性ユニットたちも多くの耐性を獲得しました。生半可な方法では、突破は難しいでしょう》
「時間経過、一日おきの挑戦で少しだけ耐性が低下していたし、時間さえあれば同じ手しかない『死天』であってもクリアはできるのかもしれないが……俺の場合は、そうも言ってられないもんな」
これまでありとあらゆる手を尽くし、敵性ユニットたちの耐性を掻い潜ってきた。
がそれは俺が何だかんだ大量の攻撃手段を持ち合わせていたからこそ、普通では無い。
そういう者たちへの配慮なのか、同じ方法で倒した際に生じる耐性の付与は、突破した敵性ユニットの数や掛かった時間に応じた長さ待てば解除されるようになっていた。
術式の登録期間中に、『SEBAS』が検証を済ませてくれたので間違いない。
……つまり次回、規格外シリーズや禁忌アイテムはほぼ確実に使えないわけだ。