死天の真試練 その01
死天の真試練 その01
イベント世界 闘技島
子供たちにもお願いをした。
父親として大変申し訳ないのだが、相手は他ならぬ母親なわけで……我が家が一団となり挑まねばならないことなのだ。
「……なんか、凄いことになってるな」
《はい。どうやらアズル教団の騎士団だけでなく、【円卓騎士】からも数人。また、有力なクランも集まっているようです》
「えー、もしこれ何も無かったら、それはそれで揉めるんじゃないか? どうしよう、今からでも再生個体を準備しておくか?」
《それは止めた方がよろしいかと》
まあ、『SEBAS』がそう言うなら。
闘技島でもお馴染みとなってきたホテルの一室にて、眼下に映る集団を眺めての意見は無かったことに。
ルリさんや……あの、そんな大々的にやることなんですかね?
うちの奥さんは突拍子も無いことをするのだが、それが間違っていることはほぼ無い。
だからこそ、そのような布陣で何かを待ち構えている構図が恐ろしいのだ。
えっ、俺が無茶ぶりでやろうとしている強化版の試練で、どんな影響を及ぼしたの?
「…………考えていても仕方ないか。それを問題にしないため、ああしてルリも頑張ってくれているわけだしな。さっさと終わらせてもう充分だよ、ありがとうって言ってやるためにも頑張らないと」
《はい。大変喜ばれることでしょう》
「誰か来てもらおうかとも思ったけど、それもしない方がいいのかな? …………必要なら言われているだろうし、止めておくか」
ルリが何も言わずああして分かりやすく備えていなければ、俺も何かしらの形で策を講じていたかもしれない……が、彼女の信頼と信用に応えるためにも何もしない。
こう、創作物なんかだと意外とこの決断が重要だったりするのかも。
……仮にそうだったとしても、俺には何も分からないけどな。
「さて、やりますか。『SEBAS』」
《はい。ではこれまで同様、試練へのアクセスを選んでください》
「ほいほい……なんか増えてるな。こう、逆三角形のマークみたいなのが。これを押せばいいのか?」
《そちらをタップしていただくと、モードの変更が可能となります。試験導入ですが、旦那様のご活躍次第では正式に採用されるとのこと》
つまり、他の『天』の試練でも何か特別なバージョンができると?
……それはそれで恐怖しか無いのだが、どういうつもりなんだろうか?
まあ、未来のことは後回しにして、指示通りに『▼』ボタンを押してモード切替。
何だか禍々しくなった死天の試練を選択すると──試練の舞台へ飛ばされるのだった。