死天の真試練 その08
死天の真試練 その08
あっさりとやられ、結界の中で二度目に向けた作戦会議。
その結果、『プログレス』を出力強化に用いた攻撃を仕掛けることになった。
「“神持祈祷:カラフルペイント”」
祈りを捧げ、求めるのは色彩強化。
色に合った性質を与え、もともとあるならばそれを強化してくれる『プログレス』。
「二回戦だ──“千変宝珠・虹”」
そしてそれは、この術式との相性が良い。
出力は低いものの、あらゆる形状や属性になることができる──『プログレス』の効果で出力を補い、攻撃へ打って出る。
「『SEBAS』、任せた!」
《畏まりました》
とはいえ俺自身で挑もうにも、やはり戦闘において頼りにならない。
なので結界で体を動かしてもらい、一先ず逃亡に専念する。
「あとは『弾』を、撃ち続けるだけ!」
術式の制御は俺が担当。
もちろん『SEBAS』がやる方が当たるのだろうが、様子見……というか情報が足りなさ過ぎるので俺が行うのだ。
確実にあるだろう、情報蓄積による学習の反映。
超優秀な戦闘データがあるので、その辺は間違いない。
色とりどりの魔力弾が、周囲に放たれる。
それらはオーラに触れることすらなく、回避される形で無駄となる──が、弾が床に付着すると、そこには弾の色が広がっていく。
「さぁ、染め上げろ」
次々と、周囲を多彩な色が覆う。
警戒するようにその場を踏まず、距離を取るように行動する敵性ユニット。
俺はそれをどんどん続ける。
赤や青、何も無かった真っ白な空間がどんどん──混沌と化す。
「まあ踏まないよな……別にいいけど。それなら遠隔作動するだけだし──『爆』」
魔力球の性質を変化、着弾と同時に飛び散る仕様へ。
形状自体は変わらなず、これまで同様に回避を選び……弾は赤色の領域へ。
すると、赤色に染まっていた場所全体が突如として爆発。
液体のように広がっていたそれらが、周りに飛び散っていった。
敵性ユニットはこれを、オーラで自身を包み込むことで対処。
絵の具が触れた部分も、すぐに切り離して捨てることで影響をシャットアウトする。
そして、その切り離されたオーラにも変化が生じた。
付着した部分が突如として発火、オーラを燃やし尽くしていく。
「そりゃあ本体には効かないさ。でもさあ、常識だろう? 色と色は混ざり合う、そして異なる色へと変化する」
飛び散った絵の具が他の場所に触れると、その部分のみ色が変色する。
青色と触れた部分は紫色に、黄色と触れた部分は橙色に。
その辺の解釈は発現者のモノだろう、色によって異なる性質を発揮する。
混ざれば混ざるほど、多彩な性質を発揮する──それがこの『プログレス』なのだ。