死天の真試練 その11
死天の真試練 その11
結界の中は安全地帯。
それだけは保証されているため、最大限に活用しての挑戦──『プログレス』もそこで切り替え、様々なことを検証していく。
「…………全然見えないな、解決策」
すでに百回は超えているはずだ。
その度に“神持祈祷”で『プログレス』を変更し、死のオーラを突破することができないかを試している。
がしかし、その結果は惨敗。
干渉して死亡、カウンターできずに死亡、自身を強化して死亡、ガチャで爆死、死亡死亡死亡……その繰り返し。
少しずつ『SEBAS』が死のオーラを解析してくれているが、それは相手側も同じこと……自分にできること、俺たちが何をするのかそれらをじっくりと調べ上げている。
なお、それぞれが共通して気づいたであろうことは──俺が死ねば死ぬほど死のオーラは純粋な出力を増し、ぶっちゃけ状況は悪化の一途を辿るという点。
曰く、各『死天』謹製のアイテムの性質を帯びるオーラ、その量が増えるんだとか。
俺の死因で新たに種類を増えないが、既存の攻撃が強化されるという面倒な仕様。
「『プログレス』は攻略方法足り得ない? なんか嫌だな……それで諦めるの」
《禁制品は通じず、『プログレス』の現状での出力でも死のオーラは突破は困難。相性の良いモノのみであれば、何とかなるでしょうが……》
「何にでも効く、みたいなのは無いか。いやまあ、ゲームみたいに同じ行動をしていれば勝てるなんてことは無いよな……さて、どうすればいいのか」
何百回も死んでいるので、死のオーラもかなり強まっている。
自業自得この上ないが、正攻法での攻略はさらに困難となっていた。
かといって、思いつく絡めてもほとんどが失敗。
自分の力のみで、となると終わらないような気がする。
「こういう時、パッといいアイデアが思いつかないのが俺のダメなところだな……ルリ、マイ、ショウならできるんだろうけど」
うちの家族、そういうところがあるし。
名前を挙げたからと言って、彼らを呼び出そうという考えはない──すでに人形を召喚していたのだが、そりゃあまあ酷いことに。
ルールとして、もともと独りでの挑戦が求められている。
例外は従魔師系の、パーティー枠では無い部分で魔物などを運用できる者。
人形についてはあえて、検証の一つとしてパーティーに組み込んだ際の出来事だ。
……その瞬間に死のオーラが爆発的に増大し、結界も解除されて蹂躙されたよ。
「『騎士王』レベルの人材なら、あるいはそれでも何とかなるかもだが……そういう、友情・努力・勝利みたいなノリではないな」
だが、観点としては良かったのかもしれないと考えを切り替える。
要するに、独りで複数人分の役割を果たせるなら同じことが可能なのだ。
「【影法師】、[カゲフミ]、仮面に指輪。他にもいろいろ出しておこうか。一発限り、このまま押し切ってやる」
運営が観ているのであれば、大爆笑間違いなし。
大逆転劇をお見せして、そのまま試練は達成とさせていただこう。