死天の真試練 その18
死天の真試練 その18
EHOにおける最高戦力、そんな逸脱した連中の力を利用しているにも関わらず、敵性ユニットは倒れない……残念ながら、俺の方に問題があって再現が不完全らしい。
今は 遺製具 レリック パワーと劣化してなおスペックの高い皆々様のお陰でどうにかなっているものの、時間経過で強制終了するうえ、以降同じことはできなくなる。
──ということで、解決策が思いつかないのでいろいろとやってみました。
「[機源]、そして[星形]着装」
俺が創り上げた規格外シリーズ。
全身鎧である『プロットテクト』、そして図形型の強化パーツ『ロジカルS』。
俺自身の虚弱な体を包み込み、従来では不可能な挙動を可能とする。
戦闘職ならば生身で可能かもしれない、だが非戦闘職では困難な動きもできるように。
俺の場合、そこに解放済みの【操縦士】などの補正が加わる。
機械に関する職業が同時に作用し、相乗効果を発揮──通常以上のスペックを獲得。
「『デスマッチ』を解除だ!」
敵性ユニットを囲む結界、それが俺の指示で消滅する。
あちらの目的は上空に居る俺の排除、阻む者が無くなればその場に居る必要は無い。
死のオーラを煙幕のようにばら撒き、また足場として使い跳躍。
それを何度も繰り返せば、すぐに俺の下へ辿り着く。
「『インストール:デッドウェイト』、“神持祈祷:バイバイバック”──“デッドデュエッド”」
『────』
死の重み(物理)と報復特化の『プログレス』を使用可能にして即時発動。
これまでに殺された回数、それは今回だけでなく今までのものすべてを含む。
だからこそ、敵性ユニットが内包するアイテムも引き継がれているし、これまでの試練でも敵性ユニットの数が減らした分だけ減っていた。
何千何万と重ねた死、掛かる重力もまた半端ではない。
抵抗はしようにも、『バイバイバック』の“デッドデュエッド”がそれを妨げる。
その効果は抵抗値の減衰。
それ自体は攻撃ではないため、また減衰する数値以上に耐性を有していれば何ら問題無いからこそ、効果は通りやすくなっている。
「そして、『SEBAS』!」
《術式構築完了──集団儀式呪術“審侵忌永呪似単穢”を起動します》
魔法や魔術の中には、複数人での発動を前提とした術式が存在した。
相性の良いモノ同士が力を合わせ、構築することで高度な事象を発揮できる。
それを『SEBAS』主導で、同一の存在が複数の影法師を操ることで実行。
寸分の狂いも無く、発動したそれは呪いにも似た概念をもたらす。
対象は敵性ユニットと俺──本来は術者と敵対者での繋がりだが、影法師は俺という扱いでもあるので、それが可能だった。
二つの『プログレス』、そして強者スペックで禍々しく展開された呪いの術式。
敵性ユニットはその影響を受け──オーラの足場を踏み外し、地上へ落下していった。