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バトルコマンド 前篇

転生して進化したら最強になって無双します — novelba.com · All chapters

バトルコマンド 前篇

アイスプル

試練も終わり、その後始末も……俺がやったわけではないが、どうにか済んだ。

家族との観賞会も…………うん、いろいろあったな。

「──まあ、そんなことがあったんだよ」

『それで、役に立ったのか?』

「…………たぶん?」

『アレだけ手伝わせておいてか……』

風兎が尋ねてきたのは、[インベントリ]からアイテムを取り出す『抜刀』術の件。

……ちょっと強引な特訓もさせられたが、それ自体は今となってはいい思い出だ。

「まあ、それについては……な。努力して、結果が出るのはいいことだよ、いづれはもう少し技術を上げていくとして」

『して?』

「反省点が多いのも事実。というか、その辺の指摘を家族にされてるんだよ」

『だろうな』

辛辣だが、その辺は風兎のいいところなので甘んじて受け入れる。

というわけで、『SEBAS』が編集してくれた映像を見せることに。

「観るか?」

『ふむ……どれくらいだ?』

「最終回だけと総集編とで長さが違うみたいだが、どっちも一時間ぐらいだな」

『長いな…………民と暇潰しにするには良いのだが、貴様にそれほど時間を掛けるというのも癪な話だ』

「酷い……」

仕方ないので、『SEBAS』がかなり速度倍率を上げて一瞬で流した。

星獣で動体視力やら情報処理能力の高い風兎は、その身体スペックでそれを把握する。

「せっかくエンタメ重視だったのに」

『そんなものはどうでもいい。今重要なのは貴様の戦闘の体たらくだ。ほとんど『SEBAS』に頼ってばかりでは無いか……いや、ほとんどというよりほぼすべて』

「……その通りです」

敵が強大であればあるほど、当然戦う際に行動が求められる。

雑魚敵相手に攻撃一辺倒、なんてやり方は初期も初期でしか通用しない。

──にも拘らず、そのままやってきたのが俺という存在。

優秀なサポーターが、それだけでできるよう全力でバックアップしている感じだ。

『たしか、この世界に来る前は擬似的に経験していた、と言っていたな』

「そうだな、今は体を自分自身で動かしているけど、昔やってたのは簡易的な遠隔操作みたいなもんだ。直接場を把握できないけど、俯瞰的に場を見ながら戦ってたぞ」

『俯瞰的……ならば、それができればある程度改善するのではないか?』

「……いや、体の動かし方とかがな。こっちだと回避も防御も、俺の場合だと全部手動だし。ああでも、そういえばそういうシステムが用意されてたっけ?」

初期は無かったらしいが、戦闘があまり得意でない休人向けに。

最低限の戦闘を可能とする、[バトル]コマンドというヤツだ。