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バトルコマンド 中篇

転生して進化したら最強になって無双します — novelba.com · All chapters

バトルコマンド 中篇

──[バトル]コマンド。

それは一種の救済措置。

何らかの理由で上手く戦えない者たちを、言葉一つで武芸者レベルの立ち回りが可能になるよう、強制的に体を動かすシステム。

「──ってのがあるんだ」

『なぜそれを使わなかった?』

「本当に補助的なもので、あと武技とか使えば同じようなことができるだろう? 他との兼ね合いの観点から、最低限のことしかそのコマンドだとできないようになってるんだ」

できるのは三つ──攻撃・防御・回避。

持っている武具に応じた対処、という意外と高度なことをやっているのだが、武技と違いそこに特殊な効果などは乗っていない。

あくまでも、戦えない者が最低限の対応をするための手段なのだ。

それ以上を求めるならば、別途それに必要なモノを集める必要がある。

「まあ、試してみよう……風兎、攻撃してもいいか?」

『特殊な武具などで無ければ、意味が無いんだったな。構わん』

「いちおう、初心者が初期に与えられるのと同じスペックの剣だ──[バトル:攻撃]」

それを宣誓すると同時、体が勝手に動き出して目の前の風兎に剣を向ける。

小動物サイズの風兎に合わせ、斜めに振り下ろす形で──弾かれた。

『…………』

「素直に言ってくれていいぞ、弱いって」

『これは……貴様だから、なのか?』

「ある程度パターン化された攻撃ではある。まあ、こうなったのは俺と武器が原因だ」

相手の大きさや位置に合わせ、若干調整をしてくれる仕様だ。

だが相手の弱点を的確に、とか防がれない場所を狙って……ということはない。

攻撃を当てられる、そんな最低限。

へっぴり腰やら戦闘への忌避感やら、そういう戦うこともままならない者たちに対する救済策なのだ。

「あんまり応用は効かないんだ。ただまあ、拡張版として『プログレス』がその辺りに干渉する場合はあるみたいだが……これ自体は結局、無抵抗な魔物にも攻撃できない初心者向けなんだよ」

『他者への敵意、攻撃もできない者に対するアシストか。なるほど、アレだけ隙だらけでは戦闘には不向きと思ったが、相応の場で用いるのであれば問題ないわけだ』

「そうそう、武器の熟練度稼ぎとか初期エリアでソロ探索とか。それすらできないと苦情が出るんじゃ……ってところに対応してる、それが[バトル]コマンドだ」

この辺はアイスプル開拓時代、『SEBAS』が運営の情報を拾ってきてくれた際に知り得たことだ……テスターの中にも居たみたいなんだよな、戦闘が得意じゃない人。

正しい動きで武器を使えれば武術のスキルレベルは育つし、しっかりと強い武器を持てば初期エリアでの自衛ぐらいはできる……それ以上を望むなら、努力するしかないのだ。