第二回コラボイベント前篇 その04
第二回コラボイベント前篇 その04
アイドル・ラブ・ユーのコラボを進め、一先ず端末(ゲーム仕様)版を終わらせた。
前回からの参戦で、今回は楽曲が増えていた……その分当然、景品も増えている。
「スコアが高いとその分ポイントも多く貰えて良かった……お陰で多めに交換できるよ」
追加されたものについては一部グレー状態で確認できないのだが、前回のものについてはほとんどイベント中に交換可能だった。
例外はかなり特殊なもの。
アイドル・ラブ・ユー、アイラブで言うと今回もあったPV参加への権利。
前回、俺とルリはバッチリPVに映った。
そして今回もまた狙っている……なお、権利の獲得方法は抽選だけでは無く、俺の場合はそちらから権利を得ている。
PVにアバターとはいえ映れる、その情報は大々的に広まっていた。
ファンにはコラボ参戦から始め、当時はレベルが足りず泣く泣く諦めた者も居る。
そういった面々は力を蓄え、今回に備えていたことだろう。
同じ方法はおそらく不可能、抽選権も一点特化でポイントを稼ぎ狙ってくるはずだ。
俺は他の景品も狙うし、そもそも他のコラボだって集め切る予定……一つのモノだけに情熱を燃やすことなんて、それこそ家族以外にはできない。
「よし、いよいよコラボ版だ。準備の方はどうなっている?」
《……万端のようです》
ゲーム版は切り上げて、いよいよコラボ独自のイベントを進めていく。
前回と内容の大まかな部分は変わらないはずだが、そこはやってからのお楽しみ。
ここからは集団プレイが可能、『SEBAS』に参加者の状態を聞くと……少し含みのある返答。
なぜか、と問わずとも分かっている。
──先に挙げたような、情熱を燃やす奴がアイスプルには居るからな。
◆ □ ◆ □ ◆
アイラブコラボ ライブステージ
『──それじゃあみんな、始めよう!』
『うぉおおおおおおおおお!!』
「……声デカ」
前回はNPCのホログラムの上げる歓声に耳をやられたが、今回は少し違う。
キュイッ! という鳴き声と同時に思念が辺りに叩きつけられる。
『おおっ、まるで夢のような時間だ……たまにはやるではないか』
「……別にいいけどさ。それより、ライブの邪魔をしに魔物が来るわけだが……風兎はどうしたい?」
『むっ? その程度であれば貴様独りでどうにかなるだろう? 私には……そう、重要な使命があるのだからな!』
現在、風兎は直立立ちしていた。
その背には『推し命!』と書かれた法被を身に纏い、その手には推しキャラのイメージカラーに光るペンライトを握り締めている。
今の風兎は星の守護獣に非ず。
──純粋にアイラブを推す、ただのオタクであった。