第二回コラボイベント前篇 その06
第二回コラボイベント前篇 その06
様々な方法で稼げるスコア。
風兎のようにアイドルに応援を捧げることでも、襲ってきている魔物たちを排除することでもそれを得ることができる。
俺は今回、ユニットを生み出す術式でいくつかの方法を一気に行おうとしていた。
……がその素材の影響か、ほとんどが勝手に魔物の排除に動いている。
「──とまあ、そんなことがあったんだよ」
『ふっ、当然だろう。私も体が二つあれば、もう片方でここを襲おうとする者たちを排除してやりたかったわ』
「そうですかい……」
なお、そうではなかったシルエット。
法被のようなものではなく、それこそ見て分かる何かのモチーフを模した衣装を纏っていた者たちについては語っていない。
……風兎に全力で蹴られそうなので。
彼女らの歌(無音)のお陰で、明らかにバフが発生していたんだよな。
「さて、数曲の応援ご苦労様。この後も何度かライブの防衛をするわけなんだが……風兎はどうする?」
『愚問だな。彼女たちが歌うのだ、たとえそれが同じセトリであっても私は彼女たちを応援しよう!』
「……バフ効果は発生するし、そっちを競う部門もあるみたいだからいいけどさ。なら、そっちは任せてもいいか?」
『ああ、任せておけ!』
自信満々に非戦闘宣言をする風兎。
バフは割と有用なものが多かったし、困らないけども……戦闘面でも期待していたことは言わないでおこう。
同じ曲でもメンバーが違っていたり、特定の順番の後でしか流れない曲などもあるらしい……その全部を、短期間で網羅しているアイラブマニアの凄まじい執念を感じるな。
◆ □ ◆ □ ◆
風兎が応援し、ユニットたちが蹂躙する。
基本的にはこの展開が何度も続き、スコアは順調に稼ぐことができた。
ただ回を重ねる度、ユニットたちが強化されていったのはなぜだろう。
……まさかとは思うが、オタクたちの執念が憑りついたのか?
それができると思えるぐらい、荒れに荒れている[掲示板]模様。
その原因は……ちらりと見つめるのは、ハイテンションモードと化した風兎。
『ふっふっふ、私が……トップオタ!』
応援特化で参加し続けた結果、風兎がそちらの部門でトップになっていたのだ。
まあ、彼はずっと参加しているわけでは無いので、今後抜かされる可能性が充分ある。
表示上、風兎は自由民となってるため、誰が連れて来たのかと大いに揉めていた。
バレたら質問が殺到するかもしれない、しばらくはこそこそと動くべきだろう。
「さすがに抜かれるからな。集団技とか、たしかそういうのもあるんだろう? 今はその辺の検証段階だったから、ごり押しで何とかなっただけだと思うし」
『分かっている。だが、一瞬でも頂きに辿り着いたこの達成感……! 推しへの愛が証明されたこの一時を忘れたくないのだ!』
星獣のスペックでオタ芸をかました結果、今はトップに居る。
だがオタ芸とはある種集団芸、人々はどうやって抗っていくのか……みたいな感じか?