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第二回コラボイベント前篇 その08

転生して進化したら最強になって無双します — novelba.com · All chapters

第二回コラボイベント前篇 その08

二つ目に選んだ『ファンタジークエスト』のコラボエリアにて、絶賛死に戻り中。

魔王城の前で神父の言葉を聞き、再び城の中へと突入する。

「勇者のスペック自体はいいけど……それを動かす側の問題!」

初代ファンタジークエスト、それは以降の作品と違い独りの冒険。

代わりに回復から攻撃(物・魔)まで何でもできる万能タイプ、魔王だって倒せる。

休人たちはそんな勇者君のアバターを使って、魔王城を攻略するわけだが……いちおうの制限が存在していた。

ゲームの仕様上、レベルのカンストは30となっている。

そして今の俺のレベルは30、魔王を倒すのに必要なのは理論上17とされていた。

だというのに、俺は魔王城の最奥にも辿り着けずにいる。

それはなぜか……道中で魔物にやられ、無残に敗走(死に戻り)しているからだ。

「まさか、コマンドを選んでも最低限は動かないといけないなんて……お陰でカンストしちゃったじゃないか」

救済措置の一種なのだろう。

スタート時はレベル17だったが、一度死ぬ度にレベルを1上げてもらい、カンストするに至った。

……ただこれ、身体能力とはまったく関係のない数値である。

初代版はHP・MP・攻撃・敏捷、レベルでこれらが上がり装備で防御を高める仕様。

敏捷がそうなのでは? と思うだろう。

だが実際には行動ターンというか猶予というか、その辺に関わるだけで動き自体の補正には何にも関わっていなかったのだ。

要するに、正しい行動と最低限の動きが無いと勇者になれないということ。

エリアの最初の方だけなら、武器を振り回さず魔法で戦えるが……限度があった。

すでにレベルはカンスト済み、また魔法の連発よりも武器を使う方が火力が出る。

攻撃を選び、システムアシストを受けながら戦うが……その結果が死に戻りだ。

「せめて『SEBAS』が居てくれれば……頼ってばかりだった弊害だな」

アバターそのものが変わっている影響なのだろうか、『プログレス:セバスチャン』により常時接続されているはずの回線が、今はまったく繋がっていない。

独りで挑み、魔王討伐を目指す。

ある意味初代勇者を踏襲しているのだが、結果がダメダメでは意味が無い。

「そう考えると、勇者君って凄いよな……レベル1の状態でも自分より強い相手の攻撃を回避できたりするし。そもそもレベルに応じた戦闘力になる……少なくとも、今の俺にはできないからの今だし」

プレイヤーによる無茶ぶりに応え、攻撃一辺倒でも敵を討つことができる戦闘センス。

呪文も確実に唱え、様々な特殊アイテムも使える……何より指示を間違えない。

間違った行動をしない、求められた行動を必ず果たす……これが本当に凄いのだ。

それができないからこそ、理論上では出来るはずのクリアができてないわけだし。

「……仕方ない、次に死に戻ったら一時中断して向こうで相談しよう。何なら詳細な攻略情報とかも集めてくれてそうだし」

俺は初代を未プレイである。

最強アイテムがどこかにあるにしても、それを見つけ出すこともできずに魔物と遭遇して、どこかのタイミングで敗北していた。

闇雲に挑んでも勝てない、その辺はレトロな時代の厳しさを感じさせる。

──そしてその数分後に遭遇した魔物にやられ、俺はこの世界から出ることを選んだ。