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第二回コラボイベント前篇 その16

転生して進化したら最強になって無双します — novelba.com · All chapters

第二回コラボイベント前篇 その16

次にプレイするコラボタイトルを選ぶ中、『SEBAS』に変更点を問うてみた。

大きな変化、それが顕著に見受けられたのは『カードバトラー』だという。

俺と(いうより)『SEBAS』が構築したデッキが敵わない、とんでもないデッキが蔓延っていた一回目のコラボイベント……どうやらナーフが掛かった模様。

「使用枚数の制限、そしてそもそも組み込むこと自体の禁止か……」

《事前にそれを了承して行う、アンリミテッドバトルルールであれば問題ありません。しかし、基本は制限ルールに則ってバトルする必要がございます》

アンリミテッドバトルルール、通称UBMは読んで字の如く制限が撤廃された内容で、カードバトルを行うというもの。

酷い時は先手ワンターンキルなどの理不尽もあり得るため、あくまで玄人向けのおまけ要素という部分もある。

お互いに擦り合わせをして、何を目的としてバトルをするかだな。

作中の名シーンを再現するだの、実現が困難なコンボを披露するだの使い方は多い。

「……とりあえず行ってみるか。しかし、これはどういう影響が出るのか見物だな」

《でしたら旦那様、今回はパブリックエリアに移動してみることを提案します》

「えっと、それってヤバいんじゃ……」

《ジンリ様の関係者は、当然居ることでしょう……しかし、問題ないのです》

俺が公共の場にあまり赴かないのは、俺を上手く使おうとするジンリの魔の手()から逃げ延びるためでもあった。

現実での彼もそうだが、EHOでも巨大なクランを築き人脈は底知れず。

追っ手を出されるのも、アイスプルに潜り込まれるのも面倒なので苦労していた。

「問題が無い? それって……まあ、行ってみれば分かるんだよな?」

《はい》

「理由は聞けば教えてくれるか?」

《言葉で説明することもできますが……実際に訪れた方が実感できるかと》

「? ならいいか、それならそれで。死にはしないわけだし」

そんな風に考え、再びコラボタイトルの絵の前に立つ。

移動先が選択肢として浮かぶ中、俺はパブリックエリアへと向かう選択を取った。

◆   □   ◆   □   ◆

イベントエリア カードバトラー

「…………なるほど」

狂気、その一言に尽きるだろう。

その場所では多くの人が集い、カードを片手に周囲を徘徊している。

辻バトルをするもの、それらを観賞して楽しむ者、カードのトレードを求める者、関連グッズ(自作)を売り買いする者、コスプレ衣装で撮影会を行う者など……多種多様だ。

まさに文化の坩堝、いや蟲毒。

競い合い高め合い、自身の好奇心のままに生を謳歌する者たちがここには集い、盛り上がっている。

「つまり、俺なんかに関わる暇すらないと」

《なんか、ではございませんが概ねその通りです。すでにジンリ様の関係者が何人か、旦那様を捕捉しましたが見て見ぬふりです》

「ジンリならそうするかな? プライベートな時間にまで仕事を持ち込ませない、そういうホワイト……なはずなのにな、なぜに俺関係はその辺が無くなっているんだか」

ともあれそういうことだ。

さながら古より伝わるコミフェス染みた盛り上がりを見せるここならば、思う存分楽しむことができるな。