第二回コラボイベント前篇 その19
第二回コラボイベント前篇 その19
──プロログ・エクストラパック。
休人それぞれの出会いを基に、カードが構築されパックの中に封入されている。
価値ある出会いがあればあるほど、出てくるカードも増えていくし強化されていく。
どんな休人でも一定以上のレアカードは保証されているようだが、当然濃密な経験が多い方がカードは多彩になる。
……そういった意味では、俺もまたその条件を満たしているはず。
足りない力を補うべく、俺はちょっとお高いそのカードパックに手を出した。
「……そうだね、そうなるよね」
開封した30のパック、いわゆるボックス買いをしてのチャレンジ。
1パックにつき5分の1枚はレア以上が確定していて、あとはランダムとなっている。
……とここまでは現実でもある話だが、問題なのはここから。
カードバトラーという作品において、運命的な出会いというものがよく演出された。
一つだけ買ったパックに入っていた、相棒的カード……なお本来封入されていない。
どこからともなくカードが飛んできたり、都合のいいタイミングで貰えたりする。
そういう仕様だからだろう、俺のようなオリジナルパックだけでなく、現実同様のパックでも一部抽選率に関して通常の法則が機能しなくなっていた。
「……星敵、人造固有種、災凶種、超越種、逸脱者。レアカードがヤバい奴らに占拠されてるじゃん……」
何ならパックに数枚入っていることも……神引き、ということになるのだろうか?
ただし、どれもコストや召喚条件が厳しめなので、全部をそのまま使うことは不可能。
種族を人族で統一した『騎士王』デッキ、魔物で統一した【倣慢魔王】デッキ。
三つ目となるデッキはその枠組みから外れた連中──■■持ちデッキのつもりだった。
「まあ、既存のカードと組み合わせればワンチャンあるか……あと、俺関係で出てくれたサポートのドローンとか人形とかポーションで補えれば…………うん、『SEBAS』にお任せだな!」
はっきり言おう、俺にデッキ構築は無理。
カードをコレクションすることはあったのだが、誰かと対戦したことは…………うっ、脳ががが──ッ!
なぜか掛かる脳の負荷に耐えていると、回線が繋がった感覚が。
それはオタ芸兎との擦り合わせのため、一時的に離れていた『SEBAS』のものだ。
《お待たせいたしました。風兎との話し合いも終わ──こ、これは……》
「ああ、ちょうどいいタイミングだ。これが今回出たカードなんだが……イイ感じにデッキとか作れそうか?」
《…………》
「あ、あれ?」
いつものように、すぐに了承してくれるものだと思い込んでいた。
しかしながら、どうやらこれは『SEBAS』であっても困難な内容だったようで。
《旦那様、これはかなりお時間を頂くことになります。また、しばらくの間旦那様への支援も行えなくなるかと》
「……そんなにか?」
《おそらく、そのまま用いれば様々な場所から目を付けられます。その対策など、デッキ構築以外にも時間を要しますので》
「そ、そうか……」
情報戦とかそういうものだろう。
──とりあえずは無しにしてもらった、サポート無しはさすがにきついからな。