第二回コラボイベント前篇 その22
第二回コラボイベント前篇 その22
レースに向け、タイムアタックをしながら使用する技を吟味することに。
コースや乗り物との相性、他の参加者への対策など考えることは多かった。
「まずは下級カップ、参加者は十六人。コースはそれぞれが指定した中から抽選か……」
《乗り物や技の選択はコース決定前、そのためコースに合わせての特化した対応というのは難しくなります》
すべてのコースに対応した汎用版か、あるいは一部のコースに長けた特化版。
乗り物や技次第で調整はいくらでも効く、だからこそその判断が休人に求められる。
「乗り物はやっぱりこれだな、原動機付き自転車。補正で速度はどうにかなるし、安定性重視で行ってみよう」
俺もEHOでは愛用している原付き。
バイクの操縦が上手い人の超絶テクニックのようなものは難しいが、安定性については間違いない。
PS プレイヤースキル 、休人自体の技量は技とは関係無しに使えるのだから重要だ。
……が俺にそんなものは無いのだから、ノリ慣れているものを選んでいる。
「で、技も設定した通りに……あとはコースだけど、まあ一番スタンダードなサーキットにしておくか」
ある意味最初も最初だ、周りの様子を窺うということでコース自体にはそこまでギミックの無いものを選択。
登録が完了し、待機画面に移行。
登録が終わった者たちの名前が次々と画面に表示されていき──十六人分揃ったところで、点滅による抽選が始まる。
「…………おっ、サーキットだ」
選ばれたのは俺……ではないが、同じように別の誰かが選んだ同名のコース。
正式名は『ロードサーキット』、俺たちはそのコースへと転送されていく。
◆ □ ◆ □ ◆
コラボエリア ロードサーキット
コースのスタート位置に自動的に配置された俺たち、一定の車間距離を保つためコース同様に抽選され、最初から1位から16位で決められた場所に転送された。
…………うん、俺の場所は16位だ。
順位が若いほど前からスタートできる、この辺は運との戦い的な部分かもしれない。
【3】
カウントダウンと共に、三つあるランプの一つが赤色に染まる。
周囲の休人たちも意識を引き締め、ハンドルや手綱を強く握っていた。
【2】
俺もまた、同様に。
ただし、この時点で『SEBAS』とアバターの操縦権を委ね、ゲームでもやるような俯瞰的な視点になっていた。
【1】
技はこの時点で使うことはできない。
スタートしてからしか使えない……が、逆に言えばスタートした時点でCTが満たされているものは使うことができる。
ロケットのように飛び出すことは無い、機体そのものは基本的に現実準拠。
それでも存在する特殊な部分、技に意識を集中し──UI上のボタンを押す。
【0】スタート!!
それと同時、カウントは終わり赤色に光っていた三つのランプが緑色となる。
生き物・機械入り混じったとんでもレースが今、幕を開く──順位は16位のままだ。