第二回コラボイベント前篇 その26
第二回コラボイベント前篇 その26
コラボエリア イセ村 役場
イセ村コラボの新要素として、街への道や無人島への(村ごと)転移が加わった。
今回も行われるコンテスト的に、そちらの方が高ポイントだが……要相談である。
そんなわけで、村のこれからに関わるために役場を訪れた。
勝手にやることもできなくはない……が、やはり説明は大切だからな。
「──えー、お集まりいただき感謝します」
「まったく、久しぶりに来たと思ったら急にどうしたんぞなもし?」
俺にそう尋ねてくるのは、狸の姿をした住民──もし吉。
この村の経済を牛耳るドン、彼の協力無くして村の開拓は難しい。
俺、というか休人たちの立場は来訪者。
ゲームのようにその村の住民になっているわけでもないし、あくまでお客様だ……その立場から村の発展を狙うのは難しい。
……やっていることがほぼ土地開発なんだけども、実際そうだしな。
だがそれでもいろいろメリットがある以上は、やらねばならないのだ。
「もし吉さん。この村は外との繋がりがあまり多くはありませんね?」
「ん? まあ、門から先も強力な魔物が居るぞなもし。この村は陸の孤島みたいなものだから、わざわざここに来ようとする人も居ないぞなもし。定期的に来てくれる、マシヘイの馬車ぐらいもしか……」
「ですよね……では、もしも外部へ向かうための道や乗り物が、それも安全な移動方法として確立していれば?」
「……あったら便利だなもし。うんうん、それが本当にできれば。それで? わざわざその話をするってことは……」
「そういうことです。来訪者の分際で、というのもあるでしょう。ですが、一考していただきたく」
そう言って、俺が視線をこの場の皆々様に巡らせる。
沈黙が続く中、俺との会話を率先して行うもし吉が声を上げた。
「あー、もしかして知らないぞなもし?」
「……えっと、何をですか?」
「ちょっと前に、女神様から神託があったもしよ? 前にツクルが来た時もあったぞなもし、来訪者のやりたいようにしてほしいと」
「…………つまり?」
「ツクルなら言ってもいいもしね。雑草だらけにしてもゴミを散らかしても、村の外の魔物に村を壊滅させても、女神様が何とかしてくれるぞなもし。だから、ツクルのやりたいようにやってみるぞなもし」
…………そんな情報、[掲示板]には出ていなかったんだがな。
いちおう挙げられたやらかしの内、二つはゲームでもあることだ。
その場合、一定期間中に雑草の処理をしないと住民からの好感度が下がる。
俺も前回、途中で放置してそうなったが、雑草(薬草)を飲み物にして対応した。
俺たち来訪者が居る間、住民たちが雑草を率先して抜くことは無い。
ゲームでもそれは同様だが、普通なら一人ぐらい抜くだろう。
それをやらなかった理由、それこそが女神様による文字通りの神対応なのか?
ゲームではまったく語られたことが無いのだが、そういう隠し要素もあるのかもな。