第二回コラボイベント前篇 その27
第二回コラボイベント前篇 その27
イセ村において、休人こと来訪者たちがやらかしても問題無いというもし吉。
それはなぜか──どうやら女神様とやらによって、何とかしてくれるそうだ。
「──とまあ、そういうことぞなもし。理解したぞなもし?」
「…………ええ、驚きましたが、はい」
イセ村に神様要素は存在しなかったはず。
だが設置する家具として、女神像やら仏像やらが存在しており、そういった要素が無いわけでも無かった。
……いやまあ、現実にありがちな物を用意しただけという可能性もあるわけだが。
だが存在した以上、そこから派生した設定が追加されたのかもしれない。
説明された話を俺なりに解釈したところ、住民的にアウトな状態になったら時間遡行的な力が作動して、初期状態になる。
……ただし、何もかもすべてがリセットされるわけでは無く、住民たちはそのやらかしについて夢的な感覚で把握している──好感度はだだ下がりな状態となるわけだ。
「とりあえず……開拓、ですかね?」
「門の外ぞなもし? なら、戦える住民集める必要が……それに、装備も──」
「ああいえ、もっと簡単な方法で」
「?」
「皆さんにお集まりいただいたのは、少々うるさくしてしまうことへの承諾を得るためでして。その説明を、この場でさせていただきたかったのです」
住民たちと協力し、門の先を切り開く……まあそれなりにお金が掛かるだろう。
もし吉は大変潤うかもしれないが、俺の出費がとんでもなくなりそう。
その辺を休人たちがどうにかする、EHOのアバターは十全に機能しないだろうが、イセ村仕様の魔法なども組み合わせれば、案外戦闘職なら何とかなるかもしれない。
……が俺には無理だし、開拓するにも手間が掛かる。
ならばどうするか──無いなら作ればいいのだ、それこそ人材であっても。
◆ □ ◆ □ ◆
ということでいつも通り、人形を大量に増産してフル稼働。
先んじて数体開発し、働かせていたので住民たちもその辺は把握していた。
俺はただの来訪者から期間限定の村長となり、アレコレ手を出していく。
村から少し先にある街へ続く道を(人形たちが)切り開き、道を舗装し乗り物を造る。
他にも橋やら灯台やら風車やら、船なんかも作り人形たちに運用を委ねた。
……だんだん機械が生活を牛耳る、ディストピア感が出ている気がしないでもない。
とはいえ、住民たちの意見を受けながらすり合わせは行っている。
住民たちも参加したい、やってみたいというものもあって少し手伝ってもらっていた。
何より、村が外部と繋がることで新たな住民が増えている。
若干観光要素も生まれたので、村の外れにキャンプ場を用意したりもしたな。
「街には便利な施設が多くて、海から行ける離島には新種の生物がたくさん。そっちは開拓もできるみたいだし……やることが増えてくなぁ」
イセ村だけならともかく、他のゲームとのコラボも確認しておきたい。
後のことは人形たちに任せ、俺はエリアから退場するのだった。