第二回コラボイベント前篇 その38
第二回コラボイベント前篇 その38
コラボエリア ステージ5i
インベードガーディアン、EHOコラボ版であるステージ1i。
様々な検証をした後、残機の要となる俺と旗をノーダメで守り抜きクリアした。
「検証はこの辺にしておこうか……うーん、待機時間が長いのがやっぱりネックか。ただその分、クリアは一瞬。その内容については分からなくしてくれてあったな」
《こちらの全貌を、運営全体として把握してはいないのでしょう。それゆえに、この場に出せる規模も分かっていない、またアイスプル所属の休人が旦那様だけな点も、理由に含まれているかもしれません》
「……居候は結構居るけどなぁ」
アイスプルの中でも、客を招くためだけに用意した大陸及び都市。
そこには現在、非合法クラン『AAA』関係の皆様が滞在している。
正式にアイスプルに迎え入れているわけでは無く、あくまで復活地点の確保。
……まあ、多少環境を良くしている関係から、長期滞在となっている者が多いけどな。
ともあれ、アイスプルに正式な形で所属している休人は俺のみ。
……逆に言うとアレかな、わざわざ設定するのが面倒だったのかもしれない。
「っと、そろそろ始めよう……人形を」
《配置完了──行動開始を確認しました》
人形を周囲に大量展開、ステージ1iからこのやり方は変わらない……が、3i以降から追加でやっていることがあった。
「俺もっと──“コモンソルジャー”」
共通規格の兵士、そんな面白みも無い名称で発動したその能力により、人形たちに変化が生じる──何も装備していなかった人形たちの周りに、無数の装備が現れたのだ。
迷彩服、歩兵銃、そして予備の弾丸。
すべての人形たちに等しく与えられたその装備一式こそ、この能力がもたらした品々。
「さぁ行け、我らが星を守るのだ!」
銃を構え前進、その射程範囲内に宇宙人たちを捉えたところで──発砲。
威力は据え置き、何ら変化を見せないあちらもまた攻撃としてミサイルを発射。
人形たちが大勢巻き込まれ、数がどんどん減っていく……が、それと同じ数だけ人形たちもまたどこからともなく現れる。
彼らにもまた、減っていく人形たちと同様に装備一式が最初から搭載されている──つまりはそういうこと、この『プログレス』の発現者は、そういう捉え方をしているのだ。
「……【兵士長】、【軍師】、【弁論家】。こういう職業も効果があるんだよな」
《やはり『プログレス』の影響もあるかと。本来の人形では、十全な恩恵を受けることができませんので》
「『ハートギア』だと、人形たちのこういう使い方がしづらくなるし……擬似的に効果対象にするだけのこっちの方が楽だな」
EHOの職業は多種多様で、それこそゲーム要素をほぼ持たないものも存在する。
このコラボでそういった職業に就いた者たちが困らないよう、NPCも参加していた。
そう、参加していたのだ……もしも、アイスプル以外の所属であれば。
人形たちでそれらを代用し、戦わせているのが現状──これが今の最適解なんだよ。