第二回コラボイベント前篇 その39
第二回コラボイベント前篇 その39
コラボエリア ステージ9i
アイスプル所属の俺だけ、NPCたちによる助っ人が期待できない。
なので人形に『プログレス』と職業で様々なバフを付与し、時間稼ぎをさせていた。
「……心が無い、というかきちんと割り切りができるタイプなんだろうな」
今回使っている『プログレス』、その根幹となる擬似権能は割と発現者が多い。
──アイテムの複製、それが一番最初に確認できる能力なのだ。
そこから先は十人十色、同じ道を辿ろうとも様々な差異が違った能力を発現させる。
その結果、アイテムの複製の解釈──使う者すらも道具に含めた果ての能力だ。
休人、そして原人であっても発現することができる『プログレス』。
ごく一部を除き、何だかんだ似た能力が生まれる可能性があるが……法則は存在する。
その一つが捉え方による成長の方向性。
EHOの世界をどう捉えるのか、その差異によって変わってくる……周囲への影響や、メリット・デメリットの大きさなどが。
「…………とはいえ、それでもそれ単品だと万能足り得ないよな。少なくとも、今の状態だとさ」
すでにステージ9、数字が増えれば増えるほど難易度は上がっていく。
ゲーム版同様、空から円盤型のUFOが飛来して絨毯爆撃的なことをしてくる。
人形たちも応戦しているものの、彼らに与えられた武器はあくまで歩兵戦向きの品々。
多少強化した程度で、取り繕えるほど簡単な仕様とはなっていない。
それ以上の能力には制限が伴い、無尽蔵での大量生産はできない仕様。
かといって、職業能力も俺が持っているものでは強化量が全然追いつかない。
「まあ、それでも数で補うしか思いつかないけど──“改人創象”」
魔力を使い、魔力で模られたモブ怪人。
すぐにやられてしまう雑魚、だが今回はそれでいい──『プログレス』の効果対象に含まれた彼らには、歩兵装備一式が備わる。
「上に攻撃が届かなくてやられているわけだが……もう攻略済みだしな。『SEBAS』任せですまんな──“破砕硝壁”」
地平線が広がっていたステージ。
そこに無数のガラス板が展開され、人形や怪人たちが登っていく。
妨害するように砲撃は行われる。
命中する者も現れる……が、それ以上の数がUFOの上まで登り、そのままUFOに飛び乗り攻撃を行いダメージを与えていく。
総耐久値や防御力については、初心者への配慮もあってそこまでではない。
なので時間を掛ける、あるいは数を積み重ねていけば──クリアできる。
「次で終わりか。さて、こっちの一番最後はどういう仕様なんだか」
ゲーム版の仕様そのままと違い、EHO版はいろいろ手を加える関係上、ステージの数が10個で終わりとなっていた。
その分、一戦一戦が濃密なものになっているわけだ……[掲示板]でもいろいろ盛り上がっているんだよな。
──俺たちのやり方も、それらに基づいて行われています。