第二回コラボイベント後篇 その01
第二回コラボイベント後篇 その01
現実
イベントの前半、その間にやれることはとにかくやった。
……さすがに七つ分はきつかったので、以降はその辺の調整をしてほしいよ。
「……後半戦が始まったわけだけど、お前絶対何かやったよな?」
「何かってなんだよ。ハァ、そんなことしてないぞ……さて、インベードガーディアンの裏最終ステージもチェックしないと」
「その露骨過ぎる台詞……いやうん、露骨過ぎてツッコむ気にならん」
「ははっ」
まあ、詳細については『SEBAS』経由で送信してもらうとしよう。
インベードガーディアン、最終ステージに到達するために条件があるコラボタイトル。
すでに検証班たちの必死の調査により、その条件も判明している──ゲーム仕様とコラボ仕様、それぞれで残機を減らすことなく一定以上のスコアを叩きだすこと。
初見クリアである必要はなく、お助けアイテムを使うことも許されている。
……がそれでもノーミスクリアが必須、というやはり鬼畜難易度だった。
各仕様ごとの最終ステージ、そこで表示されたUIをスクショしておいて[掲示板]に投稿済み、あとはそれらを基に更なる検証をしてくれるはずだ。
「EHOのスクショって便利だよな、偽造不可だからどんな情報であれ信憑性どうこうで揉めなくて済む」
「あくまで画像自体は、ってだけだぞ? 魔法で幻影を出して撮ったものはそれが映っているし、偽造したステータスだってその情報がそのまま出る。あくまで、後から加工できないだけだし」
「……そういう後ろめたいことをしないヤツならいいんだよ。まあ、だからこそバレたことも多いけどさ」
「お前のアレとかな。マジで再現性皆無のくせに、ちょくちょく出てくるから秘匿することもできない……マジでどうすんだよ」
アイスプルは禁忌の宝庫、かつて冒険世界で解き放った人造固有種もそう。
嘘偽りなく、彼らに表記された『(再)』の文字に[掲示板]が荒れた。
これまでそんな表記は存在せず、だがその名称の法則は固有種由来のもの。
…………そして何より、俺が出した時以外で存在が確認されていないのが問題だ。
その辺の内情を知っている『騎士王』によると、そもそもあり得ない事例らしい。
固有種を復活させる、という計画は何度もあったらしいが成功例は一つも無かった。
それはなぜか──二つの問題により、それができなかったから。
一つは差異による否認、もう一つは徹底した事前の処分。
「まあ、うち以外はほぼ不可能だから諦めてもらえると……むしろ、できた時がヤバいらしいぞ」
「[掲示板]で滅茶苦茶盛り上がってるぞ」
「密告した方が評価してもらえるな。割とマジでヤバい案件だから」
少なくとも、次元門が繋がっている世界についてはそういう扱いだ。
……表向き、バレる範囲でやっているものに関しては積極的に潰す必要がある。
「再現じゃない、遺製素材とかを使って造る魔物なんかなら合法なんだけどな。そこに再現性があるのがダメらしい……って、だいぶ話が逸れたな」
「もう少し聞きたいんだが……」
「そこはまあ、要相談だな。これから教えてもらう情報次第、でもいいけどな」
「…………何が聞きたいんだ?」
「各コラボ、何か[掲示板]には出ていない情報。持ってんだろ、いろいろと」
ぶっちゃけ不等価交換この上ない……が、それでもこいつは応じるのだ。
聞けば分かること、しかしそれすらも危うい情報だからな……。