第二回コラボイベント後篇 その03
第二回コラボイベント後篇 その03
コラボイベントの後半部。
準備を整え[ログイン]したところ、何やらファンクエの新イベント擬似レイドで問題が発生したとのこと。
《順を追ってご説明します。前半の時点で、数多くの休人がEHO版仕様にてクリアを済ませています。勇者ならざる者としての魔王討伐だけでなく、世界に仇なす者としての成り上がりなども含めて》
「その自由性が売りだもんな。たしか……魔王として、他の休人を待ち受けることもできたか?」
《初回クリア後であれば可能です。予め繋がる先を設定するか、ランダムで繋がるか、またそこに条件を加えるかなど、細かく設定が可能でした。今回問題が起きたのは、魔王を選んだ者たちの影法師ユニットです》
「さっきも聞いた時も不思議に思ったけど。そんな暴走っぽい感じになるのか?」
《まず、複数回クリアした休人たちには選択肢が与えられました。クリアしたルートの中から、一つ選ぶというものです。大きく分けて勇者側か魔王側かです》
俺は一回しかクリアしてないが、中には何度もクリアした者も居たようだ。
どちらを選んでも、擬似レイドに貢献することにはなるらしいが……。
「あー、つまり勇者を選んだヤツが多かったのか?」
《──いえ、多かったのは魔王です》
「? なら、ユニットの数も減るよな?」
《減ります。減るのですが……常時の[ログイン]はできないため、結局のところユニットの運用は高い頻度で行われます》
というかまだ初日だよな?
何ならまだ一日経過していない……だというのに、たった数時間でいったい何が?
《ユニットたちの行動は、基本的にそれを操作していたアバターに基づいています。そして、初期設定において彼らには加減と言うものがプログラムされていません》
「…………つまり?」
《本来の魔王以上の強さで、魔王よりも高い確率で登場するユニットたちによってダメージの総量が一向に増えていません》
「…………えー。あっ、そういうことか」
ショウが教えてくれたのだが、争奪戦で用いるユニットには使用する能力に対して予め制限を設けることができるとのこと。
普通に考えて全力全開でなくなる以上、それは弱体化である。
……だが情報とは秘匿するもの、使わずとも勝てる戦いにそれを使う意味は無い。
だがどうやら、魔王を務めるユニットたちにその辺は分からなかったようで。
話を更に聞いてみれば、当人が操作していれば使わない大技で絶賛蹂躙中らしい。
《どうやら魔王らしい振る舞いを、というアルゴリズムが組み込まれているらしく。魔王としてのステータス補正も加わり、勇者を務める休人たちは大苦戦しているようです》
うーむ、まあ勇者は徒党を組むが魔王は究極的に独りだし。
……まあ、とりあえず一回やってみればだいたい分かるか。