第二回コラボイベント後篇 その07
第二回コラボイベント後篇 その07
意図せず全力全開だった魔王役ユニットには、挑戦できなくなるようになった。
……なお俺が挑んだユニットは制限付き、その分イベント用のダメージも控えめだ。
「さすがに制限内容までは……分からんか」
《合計レベルである程度、制限を設けているかは絞り込むことができます》
「……レベルの絞り、一番下のヤツの上限が1000なんだけど。えっ、普通はそれぐらい行くって運営側の想定なのか?」
《魔王モードを選ぶためには、何らかの形で魔王から地位を奪う必要があります。大前提として、それは単独で。そのため、ある程度高いレベルが想定されているのでしょう》
端折って説明すると、休人の平均合計レベルはだいたい1000ほど。
俺は種族レベルと:DIY:で1000超えだが、それは極めて稀有な例。
種族レベルはだいたい500まで、職業レベルも同じく500まで。
これが上澄みの連中で、そこにスキルレベルの合計が乗っても1100ぐらい。
つまり魔王モードは、休人の中でもかなり上の連中向けに用意されたもの。
……最上位職に就いている連中に限定すると、1100超えがほぼ当然なんだよな。
「ふぅ……考えてみれば、蘇生封じもやってくるような魔王相手に、勝てるヤツもそう居ないよな。俺だって、『超越生者』の復活手段が[死に戻り]前提だったからこそ、生存できただけだし」
魔王とは魔物の王に非ず。
ファンタジークエストにおける魔王とは、魔の極致に至りし王──それゆえに、あらゆる魔法を使い勇者を苦しめた。
そんな魔王を、勇者でも弱体化させて倒した魔王を単独で倒した休人だ、なるほどたしかに強くて当然か……例外は俺のように、相性が良かった者ぐらいか。
「噛み合わせが良かったヤツだけが下の層、そういう連中なら逆に条件次第であまり強くない休人でも倒せるかもしれないわけだ」
《パーティーを組んでも、その分魔王が強化されるだけで与ダメージ自体はそのまま算出されます。コンボやWITHシステムなど、集団だからこそできることを駆使して、攻略することも可能かと》
「推奨だしな……人数制限は無いんだっけ」
《本来のゲームの人数制限である4人まではそのまま、従魔などもキャパシティ内であれば問題ありません。しかし、それ以上となると人数に応じた強化が施されます》
四人……いいことを聞いたな。
アイスプルの住民か、エクリたちと協力して挑めば情報漏洩を気にせず与ダメージを稼ぐことができそうだ。
「『SEBAS』、連絡を頼めるか? 暇な住民とかも大歓迎だし」
《畏まりました。 風兎 クローチル にその旨を伝えて、確認を取っていただきましょう》
エクリたちだけに頼むでもいいのだが、少しだけ気になる。
……住民たちと魔王が衝突したら、いったいどうなるのだろうか。