第二回コラボイベント後篇 その21
第二回コラボイベント後篇 その21
コラボエリア イセ村
世界に新たな理が加わりつつあった。
それは『カードバトラー』に限定されたものであるものの、それゆえに限定的な範疇で現実では達成困難な事象を可能とする。
「……どうするぞなもし?」
「どう、しましょうかねぇ」
場所は変わって『イセカイの村』、通称イセ村コラボのエリア。
なんやかんやで仮の村長となった俺は、後半からのイベント内容に頭を抱えていた。
そんな俺と言葉を交わすのは、お助けキャラポジションのもし吉。
……ちょっとお金にがめついが、そこを除けばとても頼もしい。
「状況を整理しましょう。まず、女神様から神託が来たと」
「そうぞなもし」
「そしてその内容は──我々の行動が評価されて、可視化されるようになるというもの」
すでに[掲示板]でも話題になっている。
女神様のパワーを使って、現実的に困難なコンテンツを可能にしてくれるらしい。
その対価こそが、可視化される評価点。
一日一回入村する、村人たちと挨拶する、魚を釣ったり虫を取ったり、雑草を抜いたり村を発展させたり……。
そうしたことで溜まっていく評価点を消化すると、女神様がいろいろやってくれる。
具体的には他の村へ行くための門、レアなアイテムの創造などかなり凄い。
「……そのはずなんだけども、村長がだいたいやってしまったぞなもし」
「そうなんですよね……」
少なくとも、俺がゲームとして把握していたコンテンツはだいたい。
加えて、村人の要望にあったものもほとんど自作してしまっている。
最新版までやり込んでいるわけではなく、旧作を一部……といったレベルなので、飽和するほどの施設を用意しているわけでは無いが、それでもかなりやっていた。
それを証明するようにもし吉が持ってきてくれたカタログ──女神様が可能なこととそれに必要な評価点が書かれた本の一部に、達成済みという形でスタンプが押されている。
「まあ、自力でできることはやっておくことがいいでしょう。本当に自分たちではどうにもならない、それこそ女神様の御力が必要なことにのみ注力する形で」
「そうなると……やっぱり門ぞなもし?」
「そう、なりますかね? 他の場所に行くための乗り物などは自作できましたが、やはり転移門などはできませんでしたし」
「それが普通ぞなもしよ」
機械大好きクラン『メカメカ団』との交流や、ザ・ロードのコラボアイテムである本当に動くミニチュアのお陰で、原理と再現方法はある程度分かっていたからな。
住民の中に居る機械系の子やインテリアとして存在する機械、無からの創造ではなく繋ぎ合わせていくだけだったので、:DIY:様が居る俺には余裕だった。
もともと一度目のコラボで、ゲーム仕様以上にできることが多いことは分かっていた。
お陰で高額な門の設置に必要な経費も賄える、良くも悪くも結果オーライだ。