第二回コラボイベント後篇 その25
第二回コラボイベント後篇 その25
他の村を訪れるための門は、都度使うごとに経費が掛かるようだ。
なので一先ずは様子見、門の利用者が来てから考える……そのために確認を行う。
「質問です。門を通じて訪れた方々は、この村に影響を与えることができますか?」
「どういうこともし?」
「たとえば、木から果物を落とす。植えてある花を摘む、落ちている貝殻を拾う……何より買い物をして在庫を減らす、そういった行為が村に影響を及ぼすかです」
『なるほど……回答ですが──ある程度の影響は残る、ですね。先ほど挙げられた物などは反映されます。しかし、村を穴だらけにする、住民の部屋を荒らすなど、悪質な行為については無かったことになります』
村を穴だらけに……まあ、プレイヤーなら一度はやったことがあるかもしれない。
……住民を穴で囲ってみて、普通に穴を埋められたっけな?
『ですが、住民自身に及んだ悪影響は元には戻せません。荒らされた部屋自体を何とかできましても、荒らされたという記憶そのものはそのままとなります』
「村を訪れる来訪者には、制限を設けることができるぞなもし。その分利用者と収益は減るかもしれないもしが、構わないもし?」
「ええ、それはもちろん。私の方で人形は配備しておきますし、緊急時に人形を呼びだせる魔道具は作っておきます。安全対策はいくらあっても困りませんからね」
招いた来訪者の数や、彼らが村に及ぼした影響なども評価に加算され、イベント終了後の景品交換に反映されるらしい。
だからといって誰彼構わず人を招いていると、それはそれで住民を不快にさせる者に当たり、住民たちの満足度が下がる……こちらもまた、評価の対象なのだ。
『来訪者の方々に対して、村長は追放の権利が与えられております。ですが、それも村長が居る間のみ……門自体はいつでも運用可能ですが、それでは時間以外の制限が失われてしまいます』
「……なるほど。人形たちに任せると言っても、限度があるわけですね」
追放、という機能は元のゲーム版でも存在したシステムだ。
村長がそれを選択する、それだけで来訪者がどのような状態でも追い出すことが可能。
時間の限り暴れるような悪質な輩ならば、先んじて追い返し二度とはいってこないようにブラックリストに登録する……ぐらいはした方がいいのかもしれない。
「……うーん、来訪者の方々にフィルターを掛けたうえで、門の解放時間そのものについては常時としておきましょう」
『その理由は?』
「人形同様、やり方次第で追放も何とかできそうだからですね」
『分かりました。では、制限に関する取り決めについて、考えていきましょう』
この後、俺たちは門を通ってこの村に来れる来訪者の条件を決めていった。
穴はあるかもしれない……が、それならそれで対策が効果を発揮するだけだからな。