第二回コラボイベント後篇 その28
第二回コラボイベント後篇 その28
ファンクエコラボに再び現れ、魔王役を演じる休人の再現ユニットと戦闘中。
デバフを共有する、という『プログレス』がイベント補正付きとはいえ俺に通じた。
「やっぱり対策が必要だな……まだ見ぬ逸脱した連中、それに神能や異能だってあるわけだし」
前者は言わずもがな、後者については少々レアだが理論上誰にでも発現する。
異能──それは『プログレス』同様に、願望や渇望から生まれやすい権能。
というか、擬似権能という呼称は分かりやすいだけで少し違うのだ。
星や神の影響も受ける余地があるため、総称としてそう呼んでいるだけ。
なので正確に言えば、『プログレス』とは擬似異能を使うための装置のこと。
……星や神が異能が生まれる前に干渉しない限りは、基本的に擬似異能という形式だ。
──といった内容を、ドローンで万能薬を休人魔王にぶっ掛けながら考える。
モンパズコラボでのやり方を続投、塵も積もれば山となる作戦で蹂躙中だ。
「本当の異能にも出力差はある……けど、基本は最大レベルだしな。そっちは解析が上手くいってないし、やっぱ対策は困難だな」
無自覚の異能持ちは案外多い。
願望や渇望が生み出すことが多いが、先天的にそれを宿す者も存在する。
が自覚が無いためその使い方を知らず、生涯使わないまま死ぬ者も居る。
──そういったケースを、俺たちは『プログレス』の使用でいくつか確認できた。
擬似異能と純正異能は両立可能だ。
ただし、枠を占めるキャパシティの関係で不備が生まれる場合が多い。
日夜送信されてくる『プログレス』のデータの中から、そうしたエラーを起こす者を調べてみれば……出るわ出るわ、まだ知られていない異能者たちの存在が。
「……あっ、終わったか。よし、またランダムを選んで再戦闘っと」
作業チックになった擬似レイド、調べてみればすでに魔王への総ダメージ量は、設定値の半分を減らすほどに。
対人戦闘が好きな休人連中が、挙って挑戦しているからこそだろう。
……あるいは俺のように、今後に備えて情報収集するためか。
待機時間が終わり、いったん魔王の間から放出されて扉の前に飛ばされる。
全快状態となったステータス、強制的に回収された人形やドローンを再配備していく。
「……休人にも居るもんな、未来視やら呪い関係の異能持ちっぽい人。ルリみたいな……アレは異能っていうよりかは、神能か? なヤツな人も居るし」
《地球にも、旦那様が知り得ない様々な世界がファンタジーが存在するのでしょう》
「まあ、俺はこのEHOをやるっていうVR物だけでお腹いっぱいだよ。もう異能バトルもの染みた展開はやりたくない」
あの時の経験があるからこそ、対策と準備の大切が身に染みている……はずなんだが。
そこでノリに任せて調子に乗ってしまう辺り、主人公的存在にはなれないと思うよ。