第二回コラボイベント後篇 その39
第二回コラボイベント後篇 その39
住民の一体、[ドラグキャリー]に機体を載せてもらっての強化攻撃を開始。
他の住民たちも機体を利用し、処理速度を上げていたのだが……問題が発生した。
「うーん、これはまったくの未知だな」
すでにクリア者が出ている最終ステージなのだが、確立した手順は存在しない。
そんな状態なので、俺たちとまったく同じ状況のクリア者が居るかも不明だ。
──そう、円盤や戦艦が合体して超ド級の巨大艦になるなんて展開、お目に掛かれば必ず[掲示板]にアップしているはずだし。
「……条件式か?」
《おそらくは。挙げられていた終盤の情報に差異があったのは、そのためでしたか》
「あっ、予想はしてたんだな」
条件は……まあ、蹂躙かな?
確認出来る限りの損害は0、そのうえで迅速に敵のみを駆逐するような結果を出したときのみああなる、みたいな?
巨大艦はまさかのタコ? イカ? 型。
足の数は十八本、吸盤の形状も複数種類あるのでどちらかと明言しづらい。
「で、吸盤一つひとつから小型の円盤を発進させて……触手自体は滅茶苦茶強い。おまけにバリアも展開していて、外部からどうにかするのは非常に困難。というか、アレって結局どっちなんだ? 鑑定も通らないし」
《クラーケンで良いのでは?》
「まあ、とりあえずそれで」
機体を活用するフェイズが終わり、対人戦というか小型の敵と戦うことに慣れた休人たちの出番……というのが本来の流れか。
だが、この場における戦力はその大半が魔物たち。
大きさに違いは有れど、身に秘める強大な力は相応の被害を周囲にもたらす。
「うん、つまりはごり押しだな……あー、本気を出し始めた」
もともと風兎が暴れて良いと許可を出していたが、これが最後ということを察してか能力の全解放が許可されたのだろう。
俺がよくお借りする、 固有種たち かれら の名を冠した強力な必殺技。
それらを出し、一気に終わらせようと怒涛の畳みかけを掛けている。
「……それでも壊せないってことは、やっぱり中からじゃないと難しいか?」
『ツクルさん、一度降りていただけると。私も全力を出しますので』
「ああ、頑張ってくれ」
数分で降りる作業は終了。
これまで機体の道となっていた部分には、[ドラグキャリー]お気に入りの武装が装着された。
バーニアを吹かせて空を飛び、重火器と共に魔力の咆哮を飛ばす。
──それでもクラーケンは墜ちない、バリアも健在である。
「いちおう俺も試してみるか──『闘匠』で防御無視っと…………おっ?」
距離の観点から狙撃銃を使用、弾丸を一発放つ。
バリアに弾かれるかな……と思ったが、弾丸はバリアを通り抜けて着弾。
静まり返る場、住民たちから向けられる視線……そして、風兎から風に乗って声が届けられる──『やれ』、その二文字で俺は何をするのかを決められるのだった。