第二回コラボイベントその後 その11
第二回コラボイベントその後 その11
準備を整え、『賽祈箱』をいざ開封。
用意した二つ、その演出は黒──価値が付けられないXランクのアイテムを手に入れ、その確認をすることに。
「一つ目は……『謎の棺』、これ以上の説明が無いな」
元より、価値が付けられない──すなわち情報を精査できていない代物だ。
だがUIに表示されているそれは、小さな匣……手に収まるほどのサイズである。
「棺ってことは分かっているのか? 分からないなら分からないで、謎の箱とかになると思うんだが……」
《おそらく、見ていただければ分かるかと》
「大きさは……大丈夫か。じゃあ、取り出してみようか」
サイズ感を無視して収められていた[インベントリ]から、実物を取り出す。
掌に収まったそれ──を支えきれず、そのまま落としてしまう。
「…………えっ、重っ」
《見た目以上の質量を秘めている、ということでしょうか。旦那様、解析をしても?》
「ああ、頼む……持ち上げられるか?」
《重力操作を行いますので問題ありません》
重量がある装備などを使う際、自動で制御してやってもらっている重力操作。
どこからともなく飛んできたドローンが、それを使い匣を持ち上げ運んでいく。
《情報の解析にしばらくお時間を頂きます》
「さっきのアレだけでも、何か面白いことはできそうだよな。重量操作? あるいは、見た目以上の何かを仕舞える道具? 何にせよXランクである理由があるはずだし……調べ甲斐がありそうだ」
《その間に、もう一つの中身を確認していただきますと》
「だな。えっと、二つ目は……『未鑑定飛行物体』。未確認、じゃないんだな」
いやまあ、今からバッチリ確認するわけだが……未鑑定なのか。
こういったアイテムについては、実はよく発見されていたりする。
文字通り、誰も鑑定したことの無いアイテム──それが未鑑定アイテム。
正確に言うと、今の時代で誰も知り得ないアイテムだな。
「飛行物体……円盤みたいな形か。うーん、もうUFOにしか見えない」
UFO──未確認飛行物体。
現実でも確認されている、正確な確認はされていない飛行物体……なんか言葉にすると分かりづらくなるな。
「“鑑定”……うん、弾かれた」
未鑑定アイテムは鑑定したからといって、すぐに情報が分かるわけでは無い。
なんせ情報がまったく無いのだ、こういうところは普通なんだよな。
ただ、俺の“鑑定”は種族レベルカンスト特典で通常よりも多くの情報が出るはず。
それでも何も出ない……つまり、過去に関する代物ではない。
「地球における未確認飛行物体だったら、それは地球の外側だからこそ……宇宙の、別の星の産物。それと同じ理屈なら……他の世界の、繋がっていない世界で造られたから分からないってことか?」
《旦那様、情報が一部開示されました》
「……『■■世界の産物』、知らない世界ってことは正解みたいだな」
鑑定で出る情報は、基本的に真実のみ。
伏字だからこそ、知らないということを知ることができた……うーん、哲学的。