第二回コラボイベントその後 その14
第二回コラボイベントその後 その14
パク……模倣することについて。
やはりそれを強みと捉える者は居て、『プログレス』として発現する者は居たようだ。
ただし、能力には制限が伴う。
万能性を求めた場合、単一特化型に比べて同レベル帯では出力が劣る……だからこそ、制限を設けて出力を高めている。
「まあ、模倣系についてはその最上位を俺たちはよく知っているわけだしな……そもそも頂点だからこそ、あの名前と言っても過言ではないな」
そう、最近名前が変わった【倣慢魔王】の持つ『プログレス:コピーマスター』。
その名が冠する通り、模倣における一つの頂点とも呼べる擬似権能。
「アレって……デメリットは?」
《強いて挙げるのであれば、他の『プログレス』に比べて必要なキャパシティの量が多くなっています。それはどのマスター級よりも膨大で、【倣慢魔王】以外の運用が決してできないレベルで》
「…………当人には関係無いじゃん」
冒険世界が誇るイレギュラー存在。
限度が無いのではと思えるほどの権能キャパシティを有し、自らの力で模倣した様々な権能を同時に使いこなせる【倣慢魔王】。
そんな彼の『プログレス』は、本来彼には備わっていなかった擬似権能に関する内容にのみ特化していた。
万能型かつ『プログレス』の模倣という単一特化、その特殊過ぎる性質。
本当ならばスペック不足で不可能なはずのそれを、当人の才質だけで可能とした。
ゆえに『コピーマスター』。
摸倣という使用許可さえ手にすれば、それ以外のすべてを自身の力だけで、本物と同等かそれ以上のレベルで扱うことができる。
「うん、いきなり特殊例過ぎて認識がおかしくなっていた気はする。普通は弱くなるのが当たり前なんだよな?」
《そのようですね。ただし、それは最大レベルが低い今だからこそ。高レベルの『プログレス』となれば、質を取るか利便性を取るか選ぶことができるようになるでしょう》
「なるほどねぇ……俺たちのインストールもそれで言うと、低レベル限定な代わりにほぼすべてが使える感じなのか」
ふむふむ、そしてその低レベルのみという部分を改善するためには、触媒としている宝石を強化する必要がある……この部分をレベルに置き換えたのが模倣系『プログレス』。
……強化できるかなぁ。
星宝石自体は最高品質、アイスプルという星が生み出した最大級のリソースを秘めたアイテムだったのだが。
「エテーテルドライバーみたいに、複数の世界の希少なアイテムを混ぜ合わせて……みたいなのが必要かもしれないな」
それこそ、先ほど手に入れた二つの謎アイテムも役立つかもしれない。
未知は可能性の塊、できなかったことをできるようになる要因だからな。