身内観光 その01
身内観光 その01
アイスプル
「えー、本日はお集まりいただき──(略)──それでは楽しんでいってください」
「……『(略)』って本当に言ったよ」
「まあまあ、ともあれ今回は現実での夕方までアイスプルでの日々をどうぞお楽しみください。ショウ、しっかり頼んだぞ」
イベント後、しばらくして。
予定を確認してから、家族をアイスプルに招いた。
それ自体はよくやっていることだが、今回は追加メンバーが。
そう、それはショウのパーティーメンバーたち……ついに来訪だ。
話に聞いていた……ついでに言えば現実でも何らかの接点のある少女たちに加え、EHOで出会った少女たち……男はショウだけ、父さん感動してるよ!
なお、ここに来た時点で挨拶などはすでに済んでいる。
心なしか一部、『お義父さん』と言ってくれていた気がしないでもない(幻聴)。
「ねぇねぇアナタ──」
「監……じゃなくて見守るのもダメだぞ」
「えー、ちょっとくらいイイじゃない」
「こればかりはダメだ……行きたければ、この俺を倒してから行くんだな!」
数分後、俺は地に伏しルリはどこかへと向かった……具体的にはショウが行った方。
俺はほぼ不死だが、生かさず殺さずで止める方法ならいくらでもあるもんな……ハァ。
ルリが向かったことは『SEBAS』が連絡済み、ショウに何とかしてもらおう。
マイについてはこれらをすでに把握し、モフモフ従魔と共にとっくに離脱している。
「……なあ、お前」
「ん? ああ、居たのか」
「いやずっと居たけど!?」
あとおまけに招いたタクマ。
存在自体は知っていたし、情報も随時流していたが来たのは初めてだ。
てっきりフラフラと情報収集をしに行くものかと思っていたが、律儀にここでずっと待機していたらしい。
「……そりゃあまた行きたいって言う奴が続出するわけだよ。第二回、いつやるんだ?」
「今、『AAA』の連中が都市の方には居るからな……選別しておいてくれ」
「都市…………お前、まさか──」
「あっちは観光用、こっちは住民用。アレを見てるから分かると思うけど、あんまり大々的に広められないんだよ」
クイッと親指で後方を示せば、そこには複数の魔物たち。
その頭部に浮かぶ固有の名前──知られれば狙われること間違いなしの固有種だ。
「……前に出た[シャロウ(再)]ってのもそれか?」
「アレはアイスプルの技術力の産物、オリジナルはショウが倒したけどその素材といろいろ混ぜて復活させたヤツだな。ちなみに、魔獣も似た感じで再戦可能にした」
「…………マジでお前、殴っていい?」
「痛覚無くていいならいいけど」
……何かのアイテムを使われて、普通に殴られた衝撃を喰らいました。
今日も今日とて、アイスプルはとっても平和です。