身内観光 その13
身内観光 その13
偽装都市周辺に迷宮が突発的に発生した。
原因はおそらくルリ、だからこそ鎮静化に向かった『AAA』の連中のバックアップを行うことに。
「──『残街フォログラム』、ですか。残された街と残骸という意味でしょうかね?」
『先遣隊による情報では、現れるすべての魔物が影法師のようなシルエットのようです。しかし、街のような施設は残骸であっても確認されていません』
「……どういった形式の迷宮なのか、によりますね。調査の方、よろしくお願いします」
『ええ。幸い、『CCC』からの出向者も来ていましたので。多くの情報が集まります』
「『CCC』……たしか、禁足地へ向かうことで指名手配された方が所属している場所でしたね」
『……現実ではできないから、と行きたい場所ならばどこへでも。その目的は人それぞれですが、EHOにおいて禁足地には相応に理由がある場所が多く……』
現実の場合、希少な動物の生息域などがそうなっているが、同じ生物であってもEHOの場合は生物にとんでもない被害を及ぼす存在を隔離するための場所が多い。
他にも危険な兵器が眠る遺跡だったり、希少な素材が手に入る場所……あるいは、危険な素材が手に入るなど。
まあ、現実だろうとどこだろうと同じようなものってことだな。
ともあれ、そうした場所だろうと突っ込んでいくのが『CCC』。
原人たちからすれば迷惑この上ない。
文字通り藪蛇を突いたり、古代の兵器を暴走させたりと……周囲の環境を大きく変動させるような事態が何度も起きているのだ。
「そんな方々が、こちらに?」
《この都市の発達や大陸について、調べたいとのことでして。主にフィールドワークを得意とする方々です》
「……そうでしたか」
この時、『SEBAS』が俺の視界に映るようテキストを表示してくれている。
彼らもアイスプルが偽装都市及び大陸だけではないことを、把握しているとのこと。
だからこそ、それを知るために必要な力を持つ者を呼んだと。
……そしてすでに、人工的に造られた場所だと知られていると教えてくれた。
ぶっちゃけ隠すつもりは無い。
がだからと言って外に出す気は無いし、強硬手段に出るならばこちらもまた同じようにするだけだ。
それを必要としないぐらいには、環境を整えているのだからそれで納得してほしい。
土地だってかなりの広さだし、いろいろと仕込んでいるわけなのだから。
そんな中起きた迷宮の発生。
これまで俺たちでアイスプルに造ったどの迷宮とも違う、異質なもの……これはもう、聞いた方が早い気がするな。