メタトギア その03
メタトギア その03
迷宮『メタトギア』に到着。
機人族の里から、動く歩道(電磁跳躍)で一気に魔物が現れる区画へと移動した。
「……ここが、メタトギア。さっきまでの場所とはやっぱり少し違うな」
機人族たちの里は、迷宮の至る所から得られる多くの機械を組み込んでいる。
それだけでなく、最近は休人たちが外部からも機械を持ってきているらしい。
そうして作られた新・機人族の里は、人々が行動しやすいよう周辺が整理されていた。
だがこの場所は違うようで、通行人など考慮されず配線や壊れた部品が散在している。
大半は迷宮の一部ということで障害にしかならないのだが、ごく一部は採取可能というギミック付き……ほぼ産廃だが、機人族たちならば素材として修復が可能だ。
「現れるのは情報通り、暴走する機械……魔物、じゃあないんだよな」
《そのようですね。内部に魔石は無く、鑑定系のスキルで視てもあくまでアイテム。すべてがそうということではなく、魔物としての機械も現れるようですが……》
「その辺は貰った[マップ]の情報に書いてある、区画次第ってことか」
迷宮暮らしの機人族たちから、可能な限り内部の詳細な情報を貰ってある。
それによると、どうやら迷宮の区画ごとに出てくる機械が異なってくるらしい。
里から近い場所では魔物ではない暴走する機械、そして異なる場所では魔石によって動く魔物としての機械……それ以外にも、様々な形で動く機械が現れるとのこと。
「ルリの託宣的に、具体的にどこに行けってのは無かったからな……さてと、俺はどこに行けばいいんだろうかね」
《確認されますか?》
「いや……当てずっぽうってわけじゃないけど、簡単にはいかないはずだ。調べて分かるようなことなら、それこそ他の休人が見つけているはずだし。つまり、見つけられないようなものがヒントになるはずだ」
迷宮は一層だけではなく、深部に行けば行くほど種類や脅威度は増していく。
……そしてその全貌は未だ明らかになっておらず、謎に包まれていた。
「とりあえず、下を目指してみようか。インストール──『ダンジョンアタッカー』」
迷宮内を探索することに適した『プログレス』を拝借、その補助機能に期待する。
同時に迷宮に関する職業も起動、一先ずは準備良し。
「“ダンジョンガイド”、とにかく下へ行く道を教えてくれ。ただし、可能な限り攻撃してくる機械に当たらないルートで」
能力を使うと、[マップ]に表示される進路──色のついた矢印が、そのルートの危険度を示してくれていた。
「『SEBAS』」
《ドローンを展開し、調査。情報を随時更新します》
既知の情報が多ければ多いほど、より迷宮の攻略は容易となる。
安全なルートを選びながら、俺は下層へ向けて歩を進めていった。