メタトギア その04
メタトギア その04
迷宮『メタトギア』
機械で溢れるこの迷宮には、多種多様な形の機械が現れ──攻撃を行ってくる。
魔物や兵器などのジャンルに関係無く、侵入者は即座に攻撃対象となるわけだ。
そういった知られている区画を探していても埒が明かない、と敵性機械が現れる場所に来て数分で判断した結果──『ダンジョンアタッカー』を起動し、下を目指すことに。
「“ダンジョンキラー”」
用いるのは全迷宮存在に対する特攻付与。
対象が多い分その倍率は低いが、代わりに確実な効力を発揮する……そんな能力を発動し、武器に宿す。
毎度お馴染み、模造神器[モルメス]を装備した状態でノーマルなメスを投擲。
機械に突き刺さったソレは、本来の魂に対する特攻効果を発揮しない。
しかし、“ダンジョンキラー”の効果が乗ることでそれを補い、ピンポイントに動力部分を貫かれたこともあって、機械は稼働を停止──その場で爆発する。
「うーん、かれこれ数十回。一度として上手く確保ができていないな」
この迷宮の機械は、基本的にそれ自体が迷宮の産物……ということではない。
あくまでその製造ラインが迷宮に組み込まれ、ほぼ全自動で生産され続けているだけ。
そのため、上手に稼働を停止させられれば機体を丸々回収することができるのだが……結果は御覧の通り、何度も自爆機構を作動させてしまい、一度も成功していなかった。
「魂が無いから特攻は必要だし、かといってその影響なのか必ず爆発する……高圧電流とかで止められないかな?」
《電気対策はきちんと講じられているようです。この世界では雷系統の術式が多いため、そのようになっていたのかと》
「……うーん、考察とか捗りそうだな」
そんなこんなで、芳しくない機械回収。
別にそれ自体を目的としているわけでは無いのだが、少しばかり気になることがあったのでそれを試していた。
「創作物でもあるもんな……製造ラインの方に何か秘密がある感じ。ドローンでも、まだ見つけられてないんだろう?」
《出現ポイントはいくつか確認できているのですが、そこはやはり彼らのみが通れるように設計されているようでして。最低でも一つは確保し、情報を得る必要がございます》
「そのためにも頑張らないとな……」
つまりこういうこと。
機械を確保できたら『SEBAS』がプログラムを弄る、そして操作を受け付けるようにした状態で迷宮に放逐する。
上手くいけば製造ラインのある場所へ辿り着くし、俺たちも乗り込める。
そうでなくともこの特異な行動で、何かしら得られるものがあるかもしれない。
まあ、休人であれば思いつくようなことだし、すでに実行はされているようだが。
──それから一時間ほど経過し、ようやく作戦が次のステップに移行するのだった。