アトランティス世界開放 その11
アトランティス世界開放 その11
メタトギアが誇る、三体居るお仕置きモンスターの内一体。
王と呼ばれる機体が出現──戦闘部隊が全員参戦してしまった。
残された運搬部隊を護るため、教導役として一仕事することに。
「──“改人創象”」
「あっ、その術式!」
「ええ、少し前に流行ったものですね。ですがこれだけですと、あまり強度が期待できませんので──“鍛冶錬産・護装”」
「す、凄い……!」
モブ創造術式、そして鍛冶の錬産術。
人型の魔力の塊が、金属を加工して作られた鎧や盾を装備した状態で大量に出現。
彼らは運搬部隊の面々の前へ向かうと、その盾を構え周囲を警戒する。
今は戦闘部隊が殲滅せんと動いているが、それも時間の問題だ。
「せ、先生……これはどうやって?」
「これ、とは……“改人創象”自体のことでしょうか? それとも、他のことですか?」
「全部なんですけど……一番聞きたいのは、彼らの動きです。何というかこう、モブ怪人らしくないキビキビした動きっていうか……優秀そうです」
「ふむ、いい目の付け所です。ただ、期待には沿えませんよ」
本来の“改人創象”は、それこそヒーローにあっさり倒されるモブ役を生み出すための術式……わざわざ長期的な戦闘を求める必要も無く、そこにリソースは割いていない。
「魔導世界には術式を改良するシステムがある、というのは知っていますね?」
「はい…………あっ!」
「どうやら分かったようですね。では、解答してみましょう」
「先生の術式は普通のものより賢い!」
「正解です。武器を与えた際の行動を、ある程度学習させてあります。一体に仕込めばすべてに影響を及ぼせるのは、この術式ならではの仕様ですね」
…………といった建て前だ。
たしかに武器ごとに動きは変わる仕様にしたのだが、いちいち覚えさせるというのは容量的に問題があった。
ならば本当はどうしたのか?
答えは──武器の方に仕込んだ、である。
参考は武技、持つ武器ごとに異なる技を発揮できるEHOのシステム。
今回の“鍛冶錬産・護装”であれば、防御主体の動きのみがインストールされる。
他の武装に切り替えれば、上書きされる形で新たな動きを取るようになるわけだ。
「っと、あまり長く話している時間は無いようですね……来ましたよ」
「あわわわ……どど、どうしましょう!」
「まずは落ち着きましょう。こういった場合に、私たちがするべきことは?」
「せ、戦闘部隊の皆さんの邪魔にならないよう、大人しくしていることです!」
「今回の相手はとても賢い。彼らを避け、私たちを処理することでこちら側の目的を阻むことができることを理解しています。なので先ほどの解答は、今回は不正解です」
そう言って、錬産術で生み出したのは──様々な銃。
シャコシャコと上部を動かし、彼らに微笑みかける。
「行動あるのみです。さあ皆さん、撃って出ますよ」