アトランティス世界開放 その12
アトランティス世界開放 その12
モブ怪人(術式)に守らせていた運搬部隊だったが、賢い機械たちは戦闘部隊よりも先に彼らを排除しようとしている。
ならば、こちら側にできることは?
錬産術で無数の銃を生み出し、俺は迎撃を宣言した。
「で、ですが先生……私たちに銃のスキルは無くて……」
「問題ありません。なぜならこれは──水鉄砲、魔道具の類いですので」
「……えっ? 水、鉄砲?」
弾丸も薬莢も不要、引き金を引いて飛び出すのは中身の液体。
少しばかり企業の努力を参考にしつつ、刻印で性能を強化しているぐらいだ。
「中身は少し違いますがね。見てください」
「さっき当たった機械が……ショートしてますよ!」
「まあ、腐食液のようなものが入っていると思ってください。これを掛ければ、少なくとも現状こちらに来ている機械であれば倒せると思います……電子部分はダメでしょうが、上手くいけば腐食しなかった部分は──」
『うぉおおお!』
彼らも立派にメカメカ団の一員。
腐食液入り水鉄砲に手を伸ばし、バンバン機械にぶっ掛けていく。
最初の頃は上手く命中せず、回収できる部分も少なかった。
しかし戦いの中で成長していった彼らは、次第にピンポイントでの狙撃が可能に。
「狙いは少し上、少し上……!」「良質な金属がたくさん……宝の山!」「これだけあれば予算も回せる……合金部門にも追加発注ができるはず!」
ぶつぶつとそれぞれ言いながら、狙いだけは的確に中枢部分へ浴びせていく。
しばらくすればピンチに気づいていたが、妨害されていた戦闘部隊が戻ってくる。
彼らと協力し──求められたので追加の水鉄砲を渡し──鎮圧に成功。
嬉々として分解、腐食液の掛かっていない部分を得ている運搬部隊を眺める。
「あー、すまん先生」
「そうですね……結果的に彼らを守ることはできましたが、赤点です。理由は分かりますね?」
「……全員で行ったからか」
「それもそうです。貴方の『プログレス』ならば、支援もできたでしょう? だから下がれとは言いませんが、こちら側にも回し知覚できるようしてほしかったですね」
彼の『プログレス:オートナノマトン』は未知のナノマシンを生み出す。
攻撃にも防御にも支援にも妨害にも……彼が信じるナノマシンが、万能だからこそだ。
「…………そういうこともできるのか。俺より先生の方が詳しくないか?」
「創意工夫ですよ。何ができるのか、何でできるのか……無いからこそ、勝手な想像をしてしまいます。そして、『プログレス』は願望の塊……できると思えば、案外多くのことができるんですよ?」
「マジか……」
「可能性を広げ続けなさい。貴方が戦闘を望むならば、それ以外のすべてをナノマシンがやってくれる……それぐらいに」
…………そしてそれは、回り回って俺の下にも転がり込んでくる。
ぜひとも、ぜひとも頑張ってほしい……便利過ぎて困ることは無い(切望)!