アトランティス世界開放 その18
アトランティス世界開放 その18
メカメカ団の運搬部隊が、空間の歪みを整える装置を設置中。
その施工があちら側にも伝わっているかもしれない、そう念頭に置いて向かうのだ。
「それでは皆さん、心の準備はよろしいですか?」
「ああ、行けるぜ!」「は、はい、頑張ります!」
各部隊の代表者、そして俺の眼前には整備された空間の歪み。
まずは三人で向かい、問題無ければさらに増員……といった手筈となっている。
運搬部隊の代表に戦闘力は皆無だ。
ガンヴァリオンがそちらに付きっきりとなり、少なくとも引き返すだけの時間は稼いでくれる……最悪、死に戻りするだけだが。
「門の方、調律は済んでいますね?」
「問題ありません」
「ええ、上出来です。これが生命線となることは間違いありません……とはいえ、大切なのは皆さん自身です。避けようのない事態があれば、逃げることも時には重要です」
死んでも蘇る休人、本来ならば拠点に戻されるのだが……彼らはここで再構築できる希少アイテムをわざわざ設置し、ここを死守しようとしてくれている。
まあ、ここまで戻ってくるのにかなりの時間が掛かるのは言うまでもない。
また、誰も居なくなるとここに置いた設備がどうなるのかも不明だからな。
クエストがクリアした暁には、その辺も解決する何かがあるはず。
──彼らに報いるためにも、何としても向こうで何か成果を得なければ。
◆ □ ◆ □ ◆
???
歪みを通った先はアトランティス世界……ではない。
そこに辿り着くためには通路を通る必要があり、これまではそこが不安定だった。
装置の導入により通路は最低限通れるようになったのだが、それでも一方的に干渉しているだけ……その現状は悪路という形で出力されている。
「これも、向こうに装置を置けば何とかなるのか?」
「おそらくは。少なくとも、そうなるよう設計はさせていただきましたがね」
「……はぁ、凄いなぁ」
「現実では見ることのできないものですからね……いづれは、こういったものも再現できるようになるんですかね?」
EHOに地球の技術を持ち込むように、地球にもまた部分的にEHOでの成果を持ち込む……できなくはない、微々たるものだがそれを行った者たちは居る。
加速した時間で学習した内容を、EHOで書かれた本の内容を、あるいは現実では動かせなかった体を動かせたという経験を……形はどうあれ、EHO側からの影響もあった。
EHOの運営会社は、地球でのそれらに関する権利を主張していない。
ただし、出版物などはEHO側できちんと権利を得る必要がある。
アトランティス世界の技術に、純機械の類いがあればそれを俺たちは学べる……がそれは同時に、彼らからの許諾を得るための争奪戦にもなるわけだ。