アトランティス世界開放 その24
アトランティス世界開放 その24
クラン『メカメカ団』総出で作業中。
俺はバックアップのみに専念……そんな中後方へ向かい、装置の前に立ち声を掛けたのは──どこにでも居て居ない、機械の精霊。
『はいはーい、みんなの心のバーチャルアイドル! マキナちゃーん……』
「……」
『先生、レスポンスは?』
「いえ、知りませんので……すみません」
『そ、そんな!?』
ガーン、という吹き出しをわざわざ宙に表示するわざとらしさ。
気分でやっているのだろうか、まあ今はいいとしよう。
「マキナさん」
『おっとはいはい、ご用件は? すでにこちら側の受け入れ準備、及び外部から来れるようにするべく物理的な移動は始めていますけれども?』
「はい、問題無いようですね。外部への連絡などは」
『それも広報の人たちが頑張ってます。それに伴って、いくつかブースを設けてみようかという話になっていますね』
「一種の独占状態ですもんね……」
機械大陸はメカメカ団の面々が、機人族たちの一部協力を得て無から築いた代物だ。
そこに他の休人たちは関わっておらず、ある意味彼らの国とも呼べるだろう。
『それがですね、皆さんそれはあまり良くないと仰ってまして。知人に声をかけ、大規模な機械のお祭りにしたいと……』
「へぇ、それは面白そうですね……ぜひとも遊ばせてもらいましょう。子供たちも楽しめるような内容を多めにお願いしますね」
『…………先生はやっぱり参加しないんだ』
「傲慢な台詞ではありますが、私は少しばかり隠し事が多いのでね……ご存じでしょう」
『あー、いろいろねー。でも、そうじゃない開示できる部分もあるんだよね? たまにはこういう交流も必要だと思うんだけど……』
「それは……たしかに、一理ありますね」
マキナによるハッキングは、すでに何度も行われていると『SEBAS』から聞いているからな……この時、その度合いに応じて情報が送られる仕様となっている。
仮にも先生だからな、生徒が頑張れるようご褒美を用意しないと。
それによって、彼女は俺たちの知識の一部について知っているわけだな。
「──その話については、イベントからしばらくしてからでも良いですかね? 場所などは……」
『はいはーい、予約しておきますねー』
「ありがとうございます。では、確認もできましたし私はこれで。マキナさん、支援の方宜しくお願いしますね」
『りょ~かい、です!』
キリッとした表情、敬礼のポーズを取って応じるマキナ。
彼女の尽力もあり、メカメカ団は追加の問題も解決していくのだった。