アトランティス世界解放 その04
アトランティス世界解放 その04
家族のため、お祭りを開く主催集団に直訴した……内容は却下されてしまったので、スタッフ側でお手伝いすることに──無いなら作れば良かろう!
「──複製完了。あとはそちらで、電子脳を取り付けてください」
「分かりました。すぐに連絡して」
『はいはーい、お任せあれー! それじゃあ操作権は貰っていきますねー』
神代魔道具……の劣化版を使い、俺が行うのは機械人形の大量複製。
ただし、コスト面の関係からそれらは重要な部分を抜いた状態で。
材料もメカメカ団持ち、とにかく数が足りないらしくそのサポートを頼まれた。
模倣とはいえ神代魔道具、保有を知られているのも危険と言えば危険。
……がしかし、マキナというそれ以上に厄ネタを抱えているメカメカ団。
これからアトランティス世界の情報も手にし、多くの利益を得ることがほぼ確定済み。
そんな彼らと情報を最大限交換できているのが、先生という立場を得ている俺。
……その座から蹴落とされないためにも、多少の見せ札は出しておかないとな。
「しかし、動員できる人数が減ってしまったのは困りますね……そろそろ理由を、お聞かせ願いますか?」
「すみません、まだ説明できていませんでしたね。アトランティスの方で、どうやらトラブルが起きたらしく……」
「トラブル、と言いますと。廃棄孔内部でのことでしょうか?」
「いえ、まだ表向き秘匿していますが、すでに地上へは到達しています」
「……ほぉ」
少なくとも、タクマの情報網には引っ掛からなかった最新の動向。
彼らのクランはその動きを、祭りの主催とイベント進行の二つに分けている。
場所は違えど[メニュー]を使い、距離を無視したやり取りが可能な休人。
……そこを繋ぐ役割を担う者に、大変な負担が掛かっている点を除けば正しい選択だ。
そして、彼らメカメカ団は移動手段の確立というアドバンテージを有することで、他の休人に比べて早期の内に行動に出ることができた。
スタートダッシュに成功したことで、どうやらアトランティス世界の地上を拝むことができたようだ……が、だからこその問題もあるわけだ。
「先生も遭遇したという例の……存在、どうやらアレが原因で世界がとんでもないことになっているようです」
「とんでもないこと、と言いますと。まさか地上が占拠されている……とか?」
「ああいえ、地上は大丈夫みたいです……いちおうは。少なくとも廃棄孔が存在する場所は無事ですが、そこ以外のほぼすべてが彼の存在によって作り替えられてしまっているとのことです」
「…………本当に、どういうことですか?」
家族がこれからアトランティス世界に行くので、これだけは聞かなければならない。
……狂気に呑まれるとか、そういう体験をしてほしくはないからな。