アトランティス世界解放 その05
アトランティス世界解放 その05
イベント最前線、人(形)手をどうにかしながら聞くことができたその情報。
……アトランティス世界のほぼすべてが、混沌の神話によって作り替えられたらしい。
「えっと、詳細は?」
「残念ですが、今は何も。廃棄孔からの脱出過程で現地の人と遭遇、情報を得た後一時的に外を見て事情を理解したようです」
「……物を捨てていた場所に、彼ら自身が追いやられるような状況にあると」
「そのようです」
本当に、どうしてそうなっているのやら。
しかし、廃棄孔に例のアレが出現した理由については(納得はともかく)判明した。
人類が生き延びるために潜む廃棄孔、そこに潜り込んできたわけだ。
少なくとも俺が訪れたあの場所に、結界や隠れるための装置は存在しなかったはず。
だからこそ、俺たちは人類と遭遇することなく暴走する機械やアレらとのみ出会った。
メカメカ団は、上手く人類を見つけることができたのだろう。
「メカメカ団以外の方々は?」
「一部、協力していただいている人だと、まだ見つけられていません。それ以外の方たちは分かりませんね……」
「それは仕方ありません」
「今はドローンをマキナ経由で使って調査しています。同時に、アトランティスの方々と交流しつつ情報共有も」
マキナを介しているのは、言うまでもなく外が危険な状態にあるからだな。
俺でも間違いなく、『SEBAS』にフィルターを掛けてもらうだろう。
交流については……彼らに任せるとして、気になるのは得られる情報だ。
重要なのは──遭遇したアトランティスの民が、どういった立場にある存在なのか。
科法の徒か魔学の徒か、あるいはどちらにも属していない訳ありか……だがどういった者にせよ、アトランティス世界に住んでいれば得られる基礎知識は持っているはず。
「今は……待ちの時間ですね。人員が足りない理由も分かりましたし、そろそろ私はお暇せていただきます。屋台の方、楽しませていただきますね」
「はい。何かお伝えできることが分かったら連絡します……ヘルプを求める連絡が先かもしれませんが」
「ははっ、それは大きな借りにできそうですね。情報の方、その分お願いしますね?」
「……そ、それはもちろん」
俺としてはどちらに転んでも良い。
ごり押しすれば情報は得られるだろうが、やはり貸しを作ってから返してもらう……という体裁があった方が互いのためだ。
外聞的にも、俺の精神的にも。
大半のことは『SEBAS』任せな俺が、上からの立場で振る舞うのって……いろいろと、な?