アトランティス世界解放 その09
アトランティス世界解放 その09
アトランティス世界を再訪してみれば、休人たちによるもう一つのお祭り騒ぎ。
廃棄孔周辺で得られた機械(残骸含む)が並べられ、やり取りされていた。
気になるのはチップのようなナニカが、破損と共に消失している点。
……休人たちが究明してくれると信じて、俺は家族の支援に徹しよう。
「さて、ここに来た目的だが……上手くできたか?」
《はい、転送完了しました》
「その場で送れたら簡単だったんだが、できなかったからな……これもアトランティス世界の現状が関わってくるのかもしれないな」
《世界内での移送はともかく、世界外からの物資供給を防ぐ目的があるのかと。あるいはあくまで副次的なもの、本命がある可能性もございます》
それは……なんとも嫌なパターンだ。
現状、休人たちの連絡手段は遮られていないので、完全な封鎖は為されていない──果たしてこの現状で止まるのだろうか。
少なくとも地上を支配した存在は、更なる侵攻を繰り返し廃棄孔にも攻め入っている。
彼らが完全にこの世界を覆い尽くした時、完全な閉鎖が果たされるのでは?
「……いづれにせよ、今のうちに対策ができて良かったと思うべきか。フィルター機能の強化はできたんだよな?」
《はい。装飾具の枠を一つ使ってしまいますが、スキルとしても機能するため恒常的に扱えます》
対精神汚染用のアイテム、今回は家族だけでなく仲間たちにも配る必要があった。
そのため、配ることができるやや価値を下げたアイテムにしてある。
……だいぶ前に、マイ用に開発した全従魔対応の特殊装備『魂殻』。
レムリアの理を用い生み出されたソレは、魂魄関連の耐性を強く発揮する。
今回開発したアイテム『包心帯』は、その劣化版のようなもの。
体のどこかに巻いておけば、巻いた部位に応じて勝手に装備扱いとなる。
指なら指輪、首なら首輪……余裕のある場所に巻けばそれで効果が発動。
精神汚染を帯が代わりに受けてくれ、帯の汚れで汚染度合いも把握できる。
「とはいえ、本人ならぬ本神が来ると不安になるが……まあ、巻く場所を増やせばその分防げる汚染の量も増やせるし、どうにかなるかな? ルリとかは自前で回復ができるだろうし、ショウは…………根性で」
ルリは言うまでも無く。
ショウも『プログレス』が魂の銘を冠していることから分かるように、形態として魂と同化する形で存在している。
繋がるようにパーティーメンバーもまた、僅かではあるが精神汚染に対する耐性を得ているはず……ショウ次第で何とかなるはず、頑張ってほしい!